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「おー。すごい見物人の数ッスねぇ。これだけいれば…シシシッ!」

小柄な男が魔法瓶から何かを飲む。

「オェッ!マッズ!腐ったシチューの味がする!」

吐きそうになりながらも口を拭う。

「いくッスよ。俺のユニーク(とっておき)魔法!さぁ、ヌーの群れみたいに皆で走れ!

"愚者の行進(ラフ・ウィズ・ミー!)"」



『ん?なんだか足音が…って!』

「どけー!」「体が勝手に!」「キャー!」

『やばいやばい!こんな大人数斬れない!グッ!』

観客に弾かれる。観客の群れはディアソムニア寮に向かう。

『なんてことだ!…まさか…。』

Aは箒に立ち乗り急いである場所に向かう。


「レオナさん、やりましたよ!中継見てたッスか?」

「あぁ、上出来だラギー。今年の王の座は俺が貰う。そしてあいつのためにも俺は勝たなくちゃならないんだ。」

「「「「王様バンザイ!」」」」

「話は聞かせて貰ったよ。」

「「!?」」

「これはこれは、ハーツラビュルの皆さんがお揃いで。それにそこにいるのはウチの1年坊じゃないか。ハーツラビュルに転寮したのか?」

「俺はただ、今のあんた達と肩を並べなくねぇだけだ。」

「この裏切りもんが!」


『あれは!…急げ!』


「あのなぁ、お坊ちゃん方。正義のヒーローごっこはよそでやってくれねぇか?」

「わざわざ敵のまっただ中に乗り込んでくるなんて、酔っちゃってるッスねぇ!」

「レオナさん、やっちゃいますか?」

「フン。軽く遊んでやれ。」



「"首をはねろ!(オフ・ウィズ・ユアヘッド)"」

「強ぇ…」「寮長クラス…」

「チッ…やっぱりこいつらじゃ無理か。」

「でももうディアソムニア寮の奴らは手遅れッス!」

「ほほう?それは興味深い話じゃ。」


『もう少し!目が良くて助かったけど…あれはディアソムニア寮!?えっ!?』

15→←13 荒野の反逆者



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作者名:矢印 | 作成日時:2020年5月29日 2時

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