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Order No.10 ページ11
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博物館の敷地は、館内に続く道にも可愛い置物や装飾
があって、私はそれらにいちいち立ち止まっては写真を撮っていた。
きっと左馬刻さんはテディベア自体には微塵も
興味がないとは思うけれど、私の趣味に
嫌な顔ひとつせず付き合ってくれた。
首にリボンがついたテディベアが展示された所で、
左馬刻さんが私の肩をつついた。
振り返ると、ひとつのテディベアをじーっと見ている。
『どうされました？』
「あー、あの白いやつ。」
『あ、ピンク色の目の子ですか？』
「おう。」
『ふわふわしてて可愛いですね〜！
あの子、気になりますか？』
「……おー…まぁな。」
私の質問に、少し間を開けて答えた左馬刻さんは、
なんだかいつもとは違う、
寂しいような、優しい目をしていた。
ここは、お土産屋さんに売っているテディベアを
展示している所で、実はこの白い子も買うことができる。
それを伝えると左馬刻さんがちょっと嬉しそうに
笑ったから、後で買いましょう！と声をかけた。
・
続く (更新停止中)
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作者名：さざなみ | 作成日時：2020年6月19日 13時
