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消しかけた日記 ページ9

一郎side



左馬刻への愚痴を書いているのを見つけ指摘してやると怒ってAの頭をグリグリする左馬刻




愛情表現がすぎんだよなんて思いつつAの日記を読み続ける




悔しかったことも嬉しかったことも書かれている日記はまぁ俺にとっては面白いものだった




二郎と三郎と合歓が死んでなくてよかった、と書いていた文章は滲まれていて、泣きながら書いたんだろうと思う





一「根は良い奴なんだよなぁ」




行動は男勝りなほど大胆だし、言葉遣いだってたまにめちゃくちゃ悪いがいい人なんだと改めて思う





4月27日 雨

今日は夢の中に左馬刻が出てきた。なんかあいつの顔をみたら無性にイラついてきた。今日は職場の誰に当たり散らそうか。



左馬刻がAに怒るきっかけとなった文章をみて笑う




職場の部下に当たり散らすなよ、なんて考えていたらその下に消しゴムで消した跡



一「ん?なんだこれ?」




騒いでいる左馬刻とAとそれを仲裁する寂雷さん、乱数をよそに俺は日記を見つめる




4月27日 雨

今日は夢の中に左馬刻が出てきた。なんなあいつの顔をみたら無性にイラついてきた。今日は職場の誰に当たり散らそうか。

夢____であっ____おさ____刻にあ____たな。私は____きなの____ない。



一「読みにくいな……」



頑張って読んでみてもこれだ



あ、と思って光でそのページを透かしてみると









夢であったらなおさら左馬刻に会いたくなってきたな。私は左馬刻がそんなにも好きなのかもしれない。






一「はっ、なんの少女漫画を読まされてんだか」




消された彼女の本音をみて、口角が上がる



『別にゆーて愚痴じゃなかったじゃん!』


左「夢ん中に俺様が出てきたら行けねぇのかよ」



『いや1日のテンションが下がるだけで…………ってちょいちょいちょい、手を上げないで!!』




まったく素直じゃない2人だ



一「左馬刻、下も読んでみろよ」



といって日記を渡そうとすると、あからさまに顔を赤らめ日記を取り上げるA




一「帰ってこれたんだから本気になったほうがいいんじゃねぇの?」



といえば




『年下のくせに生意気』




なんて、俺が生意気なことぐらい元から知ってるだろ?

久しぶりの【寂雷編】→←そもそもの話



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作者名:愛音 | 作成日時:2019年6月23日 22時

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