憧れなんだもん【乱数編】 ページ14
Aside
『は、は、は、はじめましてっ?!』
幻「はい、はじめまして。」
乱「なにそんな緊張してんの」
いま私は憧れの人と対面している
そう、「憧れ」の人と
幻「しかし、小生のことを好きで好きでたまらない人が乱数なの知り合いにいるとは……」
『なんか語弊のある言い方してません?』
私が独房にぶち込まれていたとき、無花果さんに暇つぶしにと渡された本で彼の小説があったのだ
それで彼の紡ぐ文章と創りあげる世界観に魅了されたのだ
乱「Aがどうしても会いたいってうるさくてさ〜」
『違うでしょ!乱数が会わせてくれるって言ったんじゃん!!』
あり?そだっけ?なんて言われて忘れてんじゃねぇよと睨む
幻「ふむ、それでAさん。」
『はっ、はい!!』
だらんとしていた背中をシャキッとして夢野先生の話に耳を傾ける
幻「次は恋愛小説を書こうと思うんですが幾分小生は恋愛をしたことがなく……」
『夢野先生の小説のためならお手伝い致します!!』
乱「ちょっと?!」
急に乱数にチョップされ涙目になる
左馬刻のこと好きなら左馬刻一途になりなよ!なんて言われるが好きと憧れは別問題
『私なにすればいいですかっ?!』
ずいっと彼との距離を詰めれば、少しだけ顔を赤くされる
おおっと、これは夢野先生私に惚れたか?私の美貌に魅了されたか?!なんて考えていたら急に閉まる私の首
『ぐぇぇぇぇ』
私の首元の服を後ろから引っ張っていた犯人は乱数しかいなくて後ろを振り向くと怒ってる顔の乱数
幻「はて、いいものが見れましたね」
そういって、なんとなくストーリーの構成は出来上がりましたと立ち上がっていう夢野先生
『ええっ?!もう帰るんですか??』
そう問いかければ
幻「そろそろ小生が出ていかないと乱数が怒ってしまうので」
乱数を指さしてそう告げた彼は新作も楽しみにしてくださいとだけ私に伝える
『楽しみにしてますから!』
去っていく彼の後ろ姿にそう投げかければ振り返り手を振られる
『かっこよかったなぁ……夢野先生』
そううっとりして言うと
乱「ねぇ、Aは誰が好きなわけ??」
少し、いや結構怒りのこもった声というか、これが彼の地声なのか
『え、怒ってる?』
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作者名:愛音 | 作成日時:2019年6月23日 22時