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四面楚歌 ページ2

Aside



『くぅぅぅぅ』



壁を爪で引っ掻いても引っ掻いても石造りの牢屋は穴があかない




『マジで打つ手なしかよ……』




何も無い所での人の精神状態は72時間しか持たないということで本は置かれてあるが




『料理本とか…………ここで料理しろってか?』




せめてイケメンが載ってる雑誌とかにしろよ




なんて思っていたらこの場に似合わないヒールの足音




無「気分はどうだ?A」



『最悪ですね。空けてくださいよ』



そういって床に寝っ転がったまま彼女を見つめるとしゃがんで私と視線を合わせる




無「お前の政府への裏切り行為……全てわかっているぞ」



『つい最近まで気づかなかった癖に偉そうな言い方。リークは乱数から?』



無「あぁ。飴村からの連絡でお前からのThe Dirty Dawgの報告書を部下の報告書と照らし合わせたぞ」




今まで照らし合わせてなかったのかよなんて思い、よっこいしょと体を起こす



無「情報操作5748箇所。命令無視1358回。部下への恐喝及び上司への偽報告691回。おめでとう、終身刑だ」




『ここまできたらバレない方がすごくない?』



声色で無花果さんが怒っているのがわかる




無「そんなに奴らを助けたかったのか?」



『貴方には誰かを想う気持ちがないからわかんないのよ』





無「その飴村から情報をリークされて捕まったんだから恩を仇で返されたな」




言い返せない。なんで乱数は私のことを言ったのだろうか




無「まぁいい。死ぬまでここで楽しむんだな」




そういって歩いていく無花果さんを見つめる




『私の人生もここまでか…………』




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄






乱「やっほやっほ、ひっさしぶり〜」



一「乱数。俺らそんなテンションじゃねぇぞ」



左「ンで一郎もいんだよ」



寂「それは飴村くんがThe Dirty Dawgを集めたから……だろう?」



乱「うん。左馬刻と一郎がお互いに会いたくないように僕も寂雷とは会いたくないけどね〜」



左「じゃあなんで集めたんだよ」



寂「Aさんのこと……かな?」



一「Aのこと?」




乱「うん、そうだよみんな。」









____皆の好きなAを救い出すよ

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作者名:愛音 | 作成日時:2019年6月23日 22時

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