裏切り者 【The Dirty Dawg】

あいつ【過去編】 ページ41

左馬刻side



一言でいうならAがいなくなった



このことはあまりにも唐突すぎて俺らは理解できていなかった



合「Faith HHって人が私達を捕まえて、それで政府の人が助けに…………」



爆破した工場を見て震えながらいう合歓が嘘を言っているとは思えない



だが、Aがそんなことするとも思えなかった




乱「ねぇ、Aは戻ってくるよね？」




以前より声色に覇気のない乱数の言葉に返答する者はいなかった




寂「彼女が帰ってくるまで待ちましょう」



一「俺は二郎と三郎のことを信じてる。だがAがそんなことするわけないとも思う」



二「けど兄ちゃん、俺たちを助け出してくれたやつがFaith HHが主犯って…………」



A、お前は今どこにいるんだ？



本当に合歓達を殺そうとしたのか？違ぇだろ




左「帰ってこいよ……A」




俺様がそんなこという柄じゃないとわかってるからここにいる全員が俺のことを目を見張っているんだろう




なんでAなんだ。



他にも女はいんだろ。なんでAじゃなきゃいけねぇんだよ




合「お兄ちゃん…………ごめん」




左「合歓は悪くねぇよ」





なにもできなかったのは俺様の方だ




両の手をギリッと握りしめその場から立ち去った





空にはあいつの瞳のようなまん丸で綺麗に輝く金色の月が浮かんでいた

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