2 ページ38
Aside
左「おい、マジでどうした?」
急に泣き出した私にぎょっとして覗き込むように屈む左馬刻
『いや...別に。』
そういって合わせられた目線を外してそっぽ向くと、匂いで判断したのか
左「チョコ、俺の為に作ったのか?」
なんて聞いてくるけど、素直に頷くこともできない。
ドサッと紙袋を床に置いて、私の手を引いて台所にいき、私が味見した欠片をひょいと口の中に入れようとする
『だっ、だめ!それ失敗したから...』
とどんどん語尾が小さくなってモゾモゾと言うと、
きょとんとした顔をして私の牽制も意味無く口の中にほおりこむ
左「ンだこれ、砂糖入れてないのか??」
なんてモグモグしながらいって、私の方をみる
その言葉が聞きたくなくて、だからだめって言ったじゃん、なんて泣きながら言うと
左「けど誰よりも愛情を込めた味するけどな」
なんていって、また食べ始める
『愛情なんて込めるだけで味しないじゃん。左馬刻がもらった子達のほうが絶対美味しいよ』
ひねくれてそう言い返すと、
左「別に俺の本命はAだけだし、なんとなく料理嫌いなAは失敗しそうだなって考えてたからな」
なんて、想定内ですって顔して食べ続ける
『なにそれ、酷すぎでしょ』
と、自分への期待の低さにふっと笑いながら言うと
左「やっと笑ったな。」
なんていって頭をポンポンしてくる。
左「この調子だと、俺の方が上手く作れそうだな」
『いや、砂糖入ってたら美味しかったから!舐めないでよ!!』
左「へーへー。.......おいしくねぇ」
『今にみてろクソ野郎。』
__________________
結局、お返しのホワイトデーの方が断然美味しくて、敗北感味わったな
『まぁ今年は上手く作れたけど』
そういって、近寄ってくる見慣れた姿に足を向ける
左「待ったか?」
『そりゃね。はい、これ。ハッピーバレンタイン』
左「今年は期待していいのか?」
『もちろんね。家早く帰って食べてよ』
左「それなら家で待っとけばよかっただろ」
『今日は早く左馬刻に会いたくて迎えにきちゃったっていったらかわいい?』
左「チョコと一緒に今日はAもいただきますだな」
なんて甘い甘いバレンタイン
328人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛音(プロフ) - 鈴菜さん» 面白いと言ってくださりとても私もうれしいです!次回作はThe Dirty Dogにするかまた左馬刻にするかで検討中ですね笑笑 (2019年6月2日 11時) (レス) id: 68c7d180f7 (このIDを非表示/違反報告)
愛音(プロフ) - かまぼっこさん» 一応さらに続編は考えたのですがこのシリーズはこれで終了にしようと思いました。ご愛読ありがとうございました! (2019年6月2日 11時) (レス) id: 68c7d180f7 (このIDを非表示/違反報告)
愛音(プロフ) - あきほさん» 私の趣味全開だったんですけど気に入ってもらえてとてもうれしいです!ありがとうございます! (2019年6月2日 11時) (レス) id: 68c7d180f7 (このIDを非表示/違反報告)
あきほ(プロフ) - 最高でした!もうヤバイです!すごく嬉しいです! (2019年5月26日 18時) (レス) id: 2fed114d50 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼっこ - 完結したんですね!とても面白かったです!!これからも頑張って下さい! (2019年5月25日 15時) (レス) id: 5d810f2938 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:愛音 | 作成日時:2019年5月6日 17時