猿女のち彼女【碧棺左馬刻】

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Aside


『あぁ、もう最悪……』


仕事が定時に終わってうきうきしていたのに天気予報は外れて大雨


『傘持ってきてないんだけど……』



と思ってカバンを頭の上に持って走るか？と思うがもうちょっと雨が弱くなるのを待とうと考える



ぼーっとしながら雨が弱くなるのを待つ



好きな人の好きになるのって難しいなぁ


私はどう頑張ればいいんだろう


結局のところ強がったってあの日の悲しさは忘れられない


『浮気しないでよバカ』


と涙が出てきたのでこれは雨だと言い訳するために下を向きながら雨の中に足を踏み進めたのに雨に濡れていない



『………………ん？』


足元に違う人の足がある
不思議に思って顔をあげたら



左「一郎の家なんか上がんねぇでうちに帰れ」



なんて誰のせいで一郎さんの家に居るのか



『別にいいです。家には帰りません』


と冷たく返せば手を強く握って無理やり引っ張られる


『離してください』


といってもずんずん進んでいく


私の方に傘傾けて左馬刻が濡れてるのぐらいわかってるんだよバカヤロー。と思いながらも迎えに来てくれたことが嬉しくてたまらない



『私って単純…………？』



と呟けば



左「あぁ、単純だよ。あんなシーンみて浮気だと思うかよ普通」


『自分の浮気を私のせいにするってなんなの？』


左「だから浮気じゃねぇんだよ」



なんて、いつの間にか普通に話せている




前のような日常が帰ってきた気がして少しだけ嬉しかったんだ

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