渇望 side red ページ4
最初に攫われてから何年経った?
売られて買われてまた売られて……
何回繰り返した?
それも分からない程、俺達の心と体はズタボロだった
弟達が変わったのはいつからだ?
カラ松が格好つけるようになったのは?
チョロ松が人前で泣かなくなったのは?
一松が自分の事を要らないと言い出したのは?
十四松が作り笑顔を絶やさなくなったのは?
トド松が主人の妖に媚びるようになったのは?
そして……皆がお互いを兄と弟に分けるようになったのは?
イツカラ?ダレノセイ?
きっと、妖のせいだ……でもそれ以上に俺のせいだ……
俺が弱くなければ、強ければ!!
ごめん、俺なんかのせいで……
ごめんなさいゴメンナサイ……
俺なんか長男じゃねぇ……俺なんか要らねぇのに……
今日はまた、新しい妖の所へ売られる……
ま、オークションってやつだな
どうせどこへ行っても俺達の扱いは同じだ
家畜のように扱われる……
これまで食われなかったのが幸運な位だ
次は何に使われる?
ストレス発散のサンドバッグ代わり?
それとも……いや、考えるのはやめよう
それに、考え込むと希望を抱きそうになる
顔に出ずとも弟達が恐がってるのは分かる
俺も怖い……が、足や手が震えそうに恐くても絶対に表には出さない……いや、出せない
表に出したら弟達の心は一生戻らなくなるから
｢トド松……｣
トド松の頭を撫でて、弟達に笑顔を向けてやれば、少し…ほんの少し、弟達の身体の力が抜ける
上手く笑えたか……?
調教師｢おい!もたもたしてんじゃねぇ!!｣
俺達はいきなりの大声に足を止めそうになる
でも、足は止めない足を止めたら鞭が襲ってくるのを良く知っているから
さりげなく弟達には当たらないよう、兄３人が囲うようにして歩く
あぁ…
観客の声が聞こえてきた…
無意識に俺達は全員手をつなぐ
司会｢では!! 本日の目玉商品! あの退魔師の名家、松野家の六つ子だーー!!｣
会場に割れんばかりの歓声が広がり、俺達はライトアップされる
ボロ布を身に纏った俺達の足や腕を舐める様に見る気味の悪い顔
何度も見てきた顔だが、それに慣れる事は出来そうに無い
司会｢さあさあ!! 商品紹介も終わった所で! そろそろ金額を決めましょう!!｣
そんな事を考えている間に俺達の紹介が終わり、俺達の値段を決めるようだ
司会｢それではまず、出品者の価格設定からいきましょう!!｣
あぁ、誰か……助けて
その時俺達は気付かなかった
俺達を見つめ、美しい笑顔を浮かべる者に
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龍咲 蓮翔(プロフ) - しお松さん» ありがとうございます！今、理由があって更新が出来ないのですが、もう少ししたら更新出来るようになるので気長に待っていて下さると幸いです！ (2017年1月11日 0時) (
レス) id: 2469ef59ba (このIDを非表示/違反報告)
しお松 - 続きが気になって仕方がない！ 頑張ってくださいね！ 応援しています(^∀^/) (2016年12月24日 14時) (レス) id: 39cbea8a81 (このIDを非表示/違反報告)
龍咲 蓮翔(プロフ) - メグさん» ありがとうございます！更新は遅いですが頑張ります！！ (2016年7月8日 6時) (レス) id: 8ffde7c53d (このIDを非表示/違反報告)
メグ - 続き気になります>< 更新頑張って下さい!! (2016年7月6日 20時) (レス) id: fa5142fd44 (このIDを非表示/違反報告)
龍咲 蓮翔(プロフ) - ルーミアさん» ありがとうございます！！これからも一生懸命書くので応援よろしくお願いします！ (2016年5月6日 0時) (レス) id: 8ffde7c53d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キルシュ | 作成日時：2016年3月27日 18時
