48#お仕置き ページ4
重い。こんなに空気を重いと思ったのは初めてだ。
中也さんが何処かで重力操作でもしてるんじゃないかな。
連れて来られたのは路地裏で。
何て云ったら良いのか判らず俯く私と、
其の前で、鬼の形相をして腕を組みながら仁王立ちで此方を見下ろす太宰。
…見なくても判ります。
向けられた冷たい視線は痛くて、恐ろしい程の重圧。
静かで冷やかな空気感があり、国木田さんからのお説教なんかよりずっと怖い。
『あの、さっ…!』
この空気に耐えられず、意を決して勢いよく顔を上げる。
言葉が途切れ途切れになってしまうのも気にしない。
「五月蝿いなぁ。」
『ん…っ!?』
強引に後頭部を掴まれるように押し付けられ、不意に重ねられた唇。
而も、深い方で。
自分の顔が次第に熱を帯びていくのが厭な程良く分かる。
酸素が持たず、空気を求めて口を開けたが、寧ろ逆効果だったらしい。
するりと彼の舌が滑り込むようにして侵入してくる。
掻き乱される口内と共に、脳味噌まで掻き回されているような気持ちになる。
ぐるぐる、ぐるぐると。
再び息が苦しくなってきて、胸板を数回叩くも、離してくれない。
脚の力が抜けそうになった頃、
つう、と細い銀の糸が二人を繋ぎ、やがて惜しむように消えた。
『…はあっ、はぁ…げほっ…』
ふらつく足で何とか立つも、かなりの息切れに加えて動悸ときた。
この包帯野郎。と心の中で毒付き、キッと睨み付ける。
すると太宰は清々しく、満足気な表情で笑った。
「この程度?…まぁ、教え甲斐があるかな。」
この男…悪魔だ。
何が逆に手慣れてたらショックだったけどね、だよ。
「Aは駄目だね?云った事忘れちゃうんだから。…此れからは、私の云った事に従う事。逆らったら…判るよね?」
元最年少幹部の恐ろしさを知りました。
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夜空 - 僕、まだ13歳なんだけど見て大丈夫なのかな…(まあ意味わかるんだけど) (2022年6月7日 8時) (レス) @page22 id: 234ea08343 (このIDを非表示/違反報告)
Liea(プロフ) - wwらすくさんそれなです (2018年3月5日 16時) (レス) id: 99a35ea8a6 (このIDを非表示/違反報告)
らすく(プロフ) - Lieaさん» ついに映画きましたね!ほんともう双黒の尊さにハゲそうになりましたよ… (2018年3月5日 0時) (レス) id: a72fad02fa (このIDを非表示/違反報告)
Liea(プロフ) - とうとう映画公開されましたねぇ!やっぱり文ストは最強ですわ。 (2018年3月4日 16時) (レス) id: 99a35ea8a6 (このIDを非表示/違反報告)
らすく(プロフ) - みたら士さん» イヤー、オトナ太宰サンムズカシーナー(棒) (構ってもらえるのは嬉しい限りですん( ^ω^ )) (2018年2月23日 22時) (レス) id: a72fad02fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らすく | 作成日時:2017年11月5日 11時