【文スト】恋と帽子と包帯と。

18*立案と暗号。 ページ18

結託し、武装探偵社(治)と同盟を組んだ私たちは、


招宴会場の隅で、こっそりと作戦を立てていた。


勿論、葡萄酒(ワイン)片手に、楽しく談笑しているように見せた状態で。


この会場にいる誰一人にも怪しまれる訳にはいかない。


まぁ、流石に仕事中だから絶対に飲みはしないけれど。


“フリ”だけでもしておかなければいけない。


どうやって相手を速やかに潰すかを考えていた其の時。


ふと思ったことを口にした。



『あれ、そういえば治。虎くんとか、他の社員は？』



いくら探偵社とはいえ、治一人で行かせるわけはないだろう。


調べた情報によれば相手の男は異能者ではないらしい上に、


少々ゴツい…というか体格の良い男が相手というこの悲劇。


申し訳ないけど異能無効化は一般人には通用しないし、


一人で潜入するなら他の社員の方が適任だと云えるだろう。


でも、もしも他に社員がいるなら、この同盟と作戦について情報を共有する必要がある。



「嗚呼、私の他にはあと賢治君もいるのだけど…


彼には捕獲をやってもらうから、其処も決まったら彼の指定場所に伝えに行くよ。」



要は、其の“けんじくん”とやらには待機している場所があるらしい。


万が一の時も対応できるように、彼は其処から動かさない方針な訳ね。


緊急時にも対応できて、捕獲場所にいるような異能者…


つまりは、打撃に強い戦闘派の異能を持っているはず。


まぁ本当は、治に聞くのが一番良いんだろうけど、


いくら友人とはいえ敵組織の人間にやすやすと情報を渡すわけにはいかないだろうからね。


それなら、其の場所まで奴を追い込めば良いだろう。


人任せにするつもりは断じてないけれど、


それなら相手が予想以上に力を持っていたとしても其の人が何とかして呉れるだろうし。


そして三人で話し合った末に出た結論。




_________作戦暗号(コード)『斜陽論者の灯影』





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皆さんご存知な通り、

作戦コードはオリジナルですよ…！



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【文スト】作者登録100人突破記念・続【太宰治】

19*仕掛と捕獲。→←17*一致と同盟。

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