つ か さ く ん と ？【 地 縛 少 年 花 子く ん 】

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ハッとして慌ててつかさくんを見る。彼はこちらをじっと見つめて、それからくひひと笑う。
だいぶ恥ずかしいことを言った自覚はある。しかも本人に向かって言ってしまったのだ、穴があったら入りたい。



｢ひひ、じゃあ俺にちょーだい？｣



いつもの明るくてかわいい表情じゃなくて、カッコイイ笑み。そういうところ、ほんとにずるい。
本命、なんて考えてなかったのに、否定したかったのに、思わず頷いてしまう。



｢やったー！｣




．





そんなこんなで作り上げたドーナツを袋にいれ、ラッピングする。ひとつだけちょっぴり豪華にして、他はひとりひとりカードに名前を書いて完成。

つかさくんはお兄さんにあげる分だけ袋に詰め、カードにあまねと書いていた。



｢うん、おっけー！｣


｢あまねに渡してくるっ！｣


｢はあい、いってら＿＿＿｣



見送りの言葉は、彼の口で止められた。温度はなく冷たいはずなのに、どうしてこうも熱いのか。



｢ドーナツのお礼｣


｢なん、え、｣



豪華な袋に入れられたドーナツはつかさくんの手に収められていて。つかさくんはふよふよとどこかへ消えてしまった。


…そういうの、よくない。
ほんとに本命になるじゃない！

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