絶望の希望Ⅳ【ヒロアカ×まどマギ】【爆豪勝己】 (ページ19)

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第１６８話ページ19

「…、一緒に寝るか？」

「…はい？」

「いや、昔はよくあっただろ」

いきなりの発言に目を丸くするAは、確かにあったけどと心のなかで呟いた。昔は精神年齢が身体年齢に引っ張られて何かと不安定になることが多かったため、個性暴走を防ぐためにも一緒に寝てもらうこともあったが。

「…さすがにこの程度で、暴走しませんって」

「でも寝れないんだろう？」

「うっ…」

どことなく心配そうな眼をする彼に拒否権はなさそうだと諦めた。実際昔から相澤が横にいてくれるとよく眠れた。安心するからだろうか。

「ほら、ちょうど終わったから寝るぞ」

「…やっぱ拒否権無いのね」

「遠慮するな」

このまま眠れないのも嫌だったので、おとなしく相澤の寝室に向かった。

小さいころは広く感じたが、やはり自分も物理的に成長したのだろう。セミダブルのベッドに二人で横になると少し狭く感じた。

向かい合った彼が、ぽんぽんと頭を撫でてきた。

「そういうことする恋人とかいないんですか？」

「知っててきくな。そもそも今は作る気はない」

「はーい」

「…お前は強い、だがあまり一人で抱え込みすぎるなよ」

「…善処、しまーす…」

「よし」

頭を撫でられること、ふんわりと香る石鹸のにおい、耳に響く低温ボイスに酷く落ち着いてウトウトしてきた。

「……しょうたさん…、おやすみなさい…」

「あぁ、…おやすみ、A」

そうして、彼女の意識は落ちた。