番外・01 ページ46
今日も窓の外にはたくさんの人間が行き来している。
と言ってももう夕方。
貴方「早く帰ってこないかな」
この部屋には私しかいない。
そのせいか独り言が増えてしまう。
相変わらず人は嫌い。
でも一人だけは別。
たった一人だけ。
ぼんやりと窓の外を眺める。
突然ギィっと扉の開く音が聞こえた。
「ただいま！また部屋にいたの？」
貴方「おかえり御国さん」
私が唯一心を許した人間。
有栖院御国。
お坊ちゃんである。
でも本人にお坊ちゃんなんて言ったらちょっと不機嫌になるから口に出すことはない。
御国「みんな心配するでしょ？」
貴方「そんなことないよ。邪魔だし、言うこと聞かないし」
御国「邪魔じゃないよ」
彼は優しい。
私が何を言っても、何をしても包み込んでくれる。
だから今拒絶しないで話ができる。
貴方「あの、誕生日、おめでとう」
今日は彼の誕生日。
これを言いたくて帰るのを待っていた。
ちらりと彼を見ると照れたように笑っていた。
御国「ありがと」
貴方「でも何もあげられなくて…。ごめんね」
外に出てないし、お金もない。
だから何も用意できなかった。
御国「別にいいんだよ」
貴方「でもやっぱり…」
御国「じゃあさ、俺のこと呼び捨てにしてよ」
貴方「え？」
御国「それなら簡単でしょ？俺がいいって言ってるんだしさ」
貴方「わかった…御国」
そう呼べば嬉しそうに笑った。
何だか私も嬉しい。
御国「あと、俺のになって」
貴方「…え？」
御国「契約とかはないみたいだけど、一緒にいたい」
御国さんは今までの人とは違う。
違うのはわかってるけどそう言われるのにはまだちょっと抵抗があった。
御国「ダメかな？」
そんな話をしたのが何年前だったか。
あの時何て返したんだっけ…。
御国「何ぼーっとしてんの？」
貴方「何でもないよ」
昔の事考えてたなんて言ったらきっと心配かけちゃう。
今日は楽しそうにしててくれるのが一番だ。
御国「嘘だー」
貴方「秘密。でも悪い事じゃないよ。今年も誕生日おめでとう」
御国「ありがと」
貴方「やっぱり今年も何にもあげらんないけどね」
御国「いいの。また一年Aが俺のとこにいてくれるなら」
貴方「いるよ。ずっと」
離れるわけがない。
大好きだもん。
オマケ
貴方「ジェジェも誕生日だね」
そう言うとジェジェはコクっと頷いた。
貴方「不思議だね。今年で会って何年目なんだろうね」
何も返事はない。
でもその時間も嫌いじゃない。
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高木 真綾(プロフ) - 紅野さん» はいっ！りょーかいです( ﾟДﾟ)ゞ (2015年4月24日 21時) (
レス) id: 96ce31c9b0 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 高木 真綾さん» まだ完全にできてないので2話くらい出来たら見れるようにします！すいませんちょっと待っててください(_ _`) (2015年4月24日 21時) (レス) id: e1527b1bd2 (このIDを非表示/違反報告)
高木 真綾(プロフ) - 続編はパスワード制…なんですか…？ (2015年4月24日 7時) (レス) id: 96ce31c9b0 (このIDを非表示/違反報告)
もづ(プロフ) - 紅野さん» 無理はしないでね！？w次の更新も楽しみに待ってます！(´∀`*)ﾉ (2015年4月6日 1時) (レス) id: 9ec4b06f79 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - もづさん» 久しぶりの更新でしたwもうちょっと早く更新できるようにしたいですww頑張ります！w (2015年4月5日 23時) (レス) id: e1527b1bd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅野 | 作成日時：2013年10月21日 22時
