42話 ページ43
その日の夜。
本を読む彼の隣でうとうとしていると彼が口を開いた。
御国「ねぇA」
貴方「ん？」
御国「ちょっと俺行かなきゃいけないとこあるんだけど一緒に来る？」
こんな夜にどこ行くって言うんだ。
いくらジェジェがいるって言っても、御国が男だとしても、危ないことには変わりないんじゃないだろうか。
夜は吸血鬼の活動時間だから。
貴方「行こうかなぁ…。でも眠い」
御国「別に無理して来なくてもいいんだけど、リリイがAについて話すって言うから」
あたしについて話す…。
聞かなきゃいけない気がする。
わからないことはリリイと怠惰が覚えていてくれてる。
そろそろ自分自身を理解しなきゃ。
いつまでもみんなに頼ってられない。
貴方「行く。眠いから連れてって」
御国「えぇ…。肩痛くなるんだけど」
あぁ、ごめんね御国。
肩の乗り心地いいんだよね。
御国「でも自分のこと聞いていいことある？」
そっか、彼は知らないんだ。
あたしが忘れてしまったこと。
なくなってしまった記憶のこと。
もう逃げられない。
貴方「…実は自分のことそんなに覚えてないの」
御国「覚えてない…？」
貴方「記憶喪失。重要なとこに限ってね。忘れたい痛かったり怖かったりする記憶はあるのに、大事なことは何にも覚えてない」
御国「…どうして？」
貴方「……それは言いたくない。けど、人間のせい」
御国「…もっと早く言ってよ」
どうして御国が辛そうな顔するの？
別に悪いのは昔の飼い主であって御国じゃない。
貴方「ごめんね。他のこともゆっくりだけどちゃんと話すから」
御国「そうして。…行こう？」
貴方「うん」
家を出て数分間、御国の肩でうとうとしている。
御国「あ、いた」
貴方「ん？ほんとだ」
視界の先に高身長の男が見えた。
間違いなくリリイだ。
まだ寝たいな…。
御国「ちゃんと起きててよ？」
貴方「…うん」
リリイ「Aも来たんですか」
貴方「だって知りたいじゃん。自分のこと」
リリイ「まぁそうでしょうね」
貴方「どの話かにもよるけど」
リリイ「一応全部ですかね」
全部…か。
これは厄介だ。
御国「Aからも聞きたい」
貴方「思い出せたらね」
極力思い出したくない。
辛いことしかなかったから。
リリイ「さて何から話しましょう」
考える仕草をしてすぐにパッと笑顔を向けた。
リリイ「その前にどこか入りましょうか」
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高木 真綾(プロフ) - 紅野さん» はいっ！りょーかいです( ﾟДﾟ)ゞ (2015年4月24日 21時) (
レス) id: 96ce31c9b0 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 高木 真綾さん» まだ完全にできてないので2話くらい出来たら見れるようにします！すいませんちょっと待っててください(_ _`) (2015年4月24日 21時) (レス) id: e1527b1bd2 (このIDを非表示/違反報告)
高木 真綾(プロフ) - 続編はパスワード制…なんですか…？ (2015年4月24日 7時) (レス) id: 96ce31c9b0 (このIDを非表示/違反報告)
もづ(プロフ) - 紅野さん» 無理はしないでね！？w次の更新も楽しみに待ってます！(´∀`*)ﾉ (2015年4月6日 1時) (レス) id: 9ec4b06f79 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - もづさん» 久しぶりの更新でしたwもうちょっと早く更新できるようにしたいですww頑張ります！w (2015年4月5日 23時) (レス) id: e1527b1bd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅野 | 作成日時：2013年10月21日 22時
