29話 ページ30
御国side
今何時だろう。
外はもう薄暗くなってる。
ずっとただぼんやりとソファーで一日を過ごしてしまった。
御国「んー……」
Aがいない。
それだけのはずなのに落ち着かない。
ジェジェ「どうした…？」
御国「何だっていいじゃん。ジェジェには関係ない」
ジェジェなんかに知られたくない。
いつもの『ただいま』が聞こえない。
いつもの『ツナ缶！』って騒ぐ声が聞こえない。
いつもの、俺を呼ぶ声が、聞こえない。
それだけのこと。
それだけのことなのに何もやる気になれない。
そんなに俺はAに依存してたんだろうか。
昔はそんなのカケラもなかったのに。
Aが俺の家に来た時は。
俺が初めてAに会った時…。
ただ驚いた。
御国「ただいま。……何してるの？」
帰宅してすぐ目に入ったのは、色欲が腕の中に何かを隠す様な仕草。
それを指摘すれば彼は少し動揺した様だった。
リリイ「何でもありませんよ…」
無理矢理腕の中を覗けば、そこには少し痩せているように見える三毛猫がいた。
御国「…猫？」
リリイ「猫…まぁ猫ですね」
御国「どういうこと？」
俺が手を伸ばせばそれを察知してか目を覚した。
目が…両方色が違う…。
にゃー
そう鳴いたかと思うとふっと人の姿になった。
リリイ「大丈夫ですよ」
その猫だった少女は俺を避けるように彼の腕の中に逃げた。
少し震えてる。
貴方「だって…人間…」
目は前髪で隠れていてよく見えない。
彼女は明らかに怯えていた。
御国「吸血鬼…？」
リリイ「いいえ。私たちと関係の深い化け猫ですよ」
化け猫。
そんなの存在したんだ。
吸血鬼がいるのなら化け猫がいたって不思議じゃない。
御国「……可愛い」
俺がそう言うと少女は目に涙を浮かべた。
貴方「やめてっ…！みんなそうやって…」
リリイ「人間が苦手なんです。精神的にも肉体的にも」
ふと俺の目に入ったのは少女の傷だらけの腕だった。
御国「痛そう…」
貴方「嫌っ。ねぇ、色欲」
リリイ「わかってますよ」
自分でやったようには見えない。
誰かにやられた。
きっとその相手は人間。
御国「…人間が苦手…か」
色欲に縋りつく彼女。
その時の俺はそれをただ見ていることしかできなかった。
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高木 真綾(プロフ) - 紅野さん» はいっ！りょーかいです( ﾟДﾟ)ゞ (2015年4月24日 21時) (
レス) id: 96ce31c9b0 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 高木 真綾さん» まだ完全にできてないので2話くらい出来たら見れるようにします！すいませんちょっと待っててください(_ _`) (2015年4月24日 21時) (レス) id: e1527b1bd2 (このIDを非表示/違反報告)
高木 真綾(プロフ) - 続編はパスワード制…なんですか…？ (2015年4月24日 7時) (レス) id: 96ce31c9b0 (このIDを非表示/違反報告)
もづ(プロフ) - 紅野さん» 無理はしないでね！？w次の更新も楽しみに待ってます！(´∀`*)ﾉ (2015年4月6日 1時) (レス) id: 9ec4b06f79 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - もづさん» 久しぶりの更新でしたwもうちょっと早く更新できるようにしたいですww頑張ります！w (2015年4月5日 23時) (レス) id: e1527b1bd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅野 | 作成日時：2013年10月21日 22時
