20話 ページ21
御国side(久しぶりに)
どうしよう……。
言いすぎた。
と言うか、あんな事言うつもりじゃなかった。
大好きな筈なのにどうして傷つけてしまうんだろう……。
御国「わかってる。全部俺が悪い……」
何で何も悪くないAが申し訳なさそうにするんだ。
Aを従わせたいわけじゃない。
これは俺の醜い嫉妬心や独占欲がそうさせている事で、Aは悪くない。
御国「好きなのに……」
ため息を落とすと部屋のドアにトン、と何かが触れた。
でも入ってくるわけでもない。
少し待っているとAの声が聞こえた。
貴方「ねぇ、御国」
きっと気を使ってわざわざ向こうから話しているんだろう。
そういう所妙に優しいというか、長く生きてるって感じがする。
貴方「あたしの事嫌いだったら嫌いってはっきり言ってくれていいんだからね」
え？
俺が聞きたいのはそういうのじゃない。
もっと俺を責めて良いんだよ。
貴方「あたしはどうせリリイに助けられて御国についてきた分際だから」
御国「……そんなんじゃない」
ドアを開けるとAはドアに片手を触れるようにして目の前にいた。
俺と目が合うと慌てて逸した。
そのままになっている手に自分の手を重ねる。
小さくて折れてしまいそうな指。
いや、Aは思ってる以上にすぐに消えてしまいそうなんだ。
抱きしめると嫌がるでもなく俺の腕に収まった。
御国「……ごめん。Aは何一つ悪くないのに嫌な思いさせて」
貴方「御国はあたしの事考え過ぎなんだよ。今までの人達はあたしをいないものとみなして生きてた。何かあればあたしに罪を被せてね。もっと楽に考えてよ」
御国「俺はAをそんな風に思ったことないよ。むしろ居て当然でしょ？」
貴方「御国、ちゃんと自分の今を考えたほうがいいんじゃないかな？」
今？
俺の？
御国「どういう事？」
貴方「たまに迷いが見えるから。しっかり考えたほうが良い。自分を中心にした生き方。あたしじゃなくて」
御国「自分中心の今を考える？」
貴方「何をしなくちゃいけない、とか。邪魔だったらあたしリリイのとこでも真昼のとこでも行くから」
別に行かせるのは嫌じゃないけど、他の人の所に行くのはもやもやする。
Aの言う通り、俺はAのことを考え過ぎてるのかもしれない。
今だってAが他の人の所に行ったら、なんて考えてる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 76人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
高木 真綾(プロフ) - 紅野さん» はいっ！りょーかいです( ﾟДﾟ)ゞ (2015年4月24日 21時) (
レス) id: 96ce31c9b0 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 高木 真綾さん» まだ完全にできてないので2話くらい出来たら見れるようにします！すいませんちょっと待っててください(_ _`) (2015年4月24日 21時) (レス) id: e1527b1bd2 (このIDを非表示/違反報告)
高木 真綾(プロフ) - 続編はパスワード制…なんですか…？ (2015年4月24日 7時) (レス) id: 96ce31c9b0 (このIDを非表示/違反報告)
もづ(プロフ) - 紅野さん» 無理はしないでね！？w次の更新も楽しみに待ってます！(´∀`*)ﾉ (2015年4月6日 1時) (レス) id: 9ec4b06f79 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - もづさん» 久しぶりの更新でしたwもうちょっと早く更新できるようにしたいですww頑張ります！w (2015年4月5日 23時) (レス) id: e1527b1bd2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅野 | 作成日時：2013年10月21日 22時
