11話 ページ12
部屋を見続けて数分。
はぁ、何しよう。
プルルルルル
電話の音。
御国？真昼？リリイ？
慌てるでもなく携帯を取り出して電話に出る。
貴方「はい」
『あ、A！大丈夫か？体調悪いって聞いて』
この声は真昼だな。
ご心配どうも。
みんな人の心配大好きかよ。
つか誰に聞いたんだよ。
貴方「まぁ、それなりに」
真昼『そうか。御国さんは？』
貴方「今出掛けてる」
真昼『なら何かあったらすぐ連絡しろよ』
貴方「うん。ありがと」
耳から携帯を離しかけた時、真昼じゃない声が聞こえた。
勿論、クロ。
クロ『あー、十分後、いつもの場所集合な』
貴方「病人に言う？」
クロ『病人じゃねぇじゃん』
わかってるやつはこれだから…！
確かに病気とは違うけど。
貴方「わかったよ」
クロ『じゃあ待ってる』
電話を切って、最低限の準備をした。
外の雨は随分と良くなった様な気がする。
近くの公園(いつもの場所)に行くとクロがブランコに座って待っていた。
クロ「あ、本当に来たんだ」
貴方「お前が来いって言ったんじゃん…」
クロ「いや、そんなふらふらで来るとは思ってなかった」
家にいるよりいいと思って来てやったんだよ。
何かあるから呼んだんだろうし。
近くの遊具に手をついて立ち止まると、クロはブランコから立ち上がった。
クロ「まぁ、座れ」
いや、お前ん家かよ。
いつもみたいなツッコミを入れる元気もなく、クロに支えられるままベンチに座った。
貴方「…それで用は？」
クロ「いやぁ、その、たまには二人で話すのもいいかなぁと」
確かに。
クロと二人だけで話した事ってほとんどないかも。
でも何で今なんだろう…。
貴方「…そっか」
クロ「ファミレス行こうぜ」
貴方「お前金ねぇじゃん」
クロ「俺の分は、真昼に請求してくれ」
貸しだな。
つかまた歩かせるのかよ。
座った意味！
貴方「わかった。しょうがない」
またしてもクロに支えられて公園を出る。
御国とは違う温度。でも懐かしい。
クロ「大丈夫か？」
貴方「大丈夫なわけあると思う？」
クロ「ないな。昔っからだもんな。雨の日そんな風になんの」
貴方「なんでかな」
クロ「さぁな」
本当に昔の事。
まだ御国に出会う前。
まだあたしが有栖院家に連れて行かれる前。
まだ怠惰が傍に居てくれるようになる前。
そんなずっとずっと前からあたしにしつこく付き纏う雨の日の不調。
何なのだろう。
そうなる理由が何か、本当はあったのかもしれない。
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高木 真綾(プロフ) - 紅野さん» はいっ！りょーかいです( ﾟДﾟ)ゞ (2015年4月24日 21時) (
レス) id: 96ce31c9b0 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 高木 真綾さん» まだ完全にできてないので2話くらい出来たら見れるようにします！すいませんちょっと待っててください(_ _`) (2015年4月24日 21時) (レス) id: e1527b1bd2 (このIDを非表示/違反報告)
高木 真綾(プロフ) - 続編はパスワード制…なんですか…？ (2015年4月24日 7時) (レス) id: 96ce31c9b0 (このIDを非表示/違反報告)
もづ(プロフ) - 紅野さん» 無理はしないでね！？w次の更新も楽しみに待ってます！(´∀`*)ﾉ (2015年4月6日 1時) (レス) id: 9ec4b06f79 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - もづさん» 久しぶりの更新でしたwもうちょっと早く更新できるようにしたいですww頑張ります！w (2015年4月5日 23時) (レス) id: e1527b1bd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅野 | 作成日時：2013年10月21日 22時
