好き？×１６ ページ18
隣に座るとぐっと腕を引かれ倒れるように彼の腕の中に収まった。
少し速い彼の心拍数と高めの体温が伝わってくる。
嗚呼、同じだ。あの時と。
貴方「…覚えてる？昔もこういうのあったの」
太宰「覚えてる。先刻、思い出したんだ。あの時相当君を怒らせてしまっただろう。だから御免ねって言おうと思った」
私を抱きしめる彼の腕に力が入るのが分かる。
ちゃんと反省してくれてるんだ。
耳元でゆっくりと話す。その声が妙に心地良くてこの儘でいたいなんて思ってしまう位だった。
太宰「言おうと思ったけど、先刻の君の言葉を聞いたらそれどころじゃなくなった。可笑しくなる程私だけを見て欲しくてたまらなくなった」
貴方「珍しい。そんなこと言うなんて。酔ってる？」
太宰「酔ってるね。君のせいだよ」
貴方「私のせい？」
やっと彼の腕から解放された。
もう少しその儘が良かったなんて言えば彼は間違いなく私を手放せなくなる。
でも今は言ってやらない。帰ったら。
与謝野先生に渡されたグラスの中身を半分ほどまで減らす。
閉店後に飲むことはしょっちゅうだが、営業中は殆ど無い。
けど、今日くらいは良いだろう。
太宰「何て謝ろうか考えてたら飲みすぎてたの。いつもの倍は飲んでる…」
貴方「そんなこと考えなくてもいいのに」
太宰「考えるよ。嫌われたくないもの」
貴方「嫌いになんてならないよ」
すると店員の子がやって来て申し訳無さそうに私を呼んだ。
店員「夕ちゃん、お取り込み中御免ね。向こうのお客さんが夕ちゃんのこと呼んでるの」
貴方「今行きますって伝えて」
わかったと言って彼女は早歩きで去って行った。
人の話聞くのも大変なんだよなぁ…。
残りのお酒を飲んで太宰の頬を撫でる。
その手を上から包む様にする彼の綺麗な手。
太宰「行っちゃうの？」
貴方「うん。帰りは一緒に帰るから待ってて」
国木田「子供の前でイチャつくな」
与謝野「それに呼ばれてるんだろう？早く行ってやんな」
貴方「わかったよ。谷崎くん、ナオミちゃん、敦くん、早めに帰るんだよ」
三人ははい！と返事をした。元気があるのは良い事だ。
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自殺したい - 返信ありがとうございます！！私も今初めて小説を書いていますが難しいですね、、、。中３の頭ではキツいです、、。 (2017年10月30日 23時) (
レス) id: 97c9eaf3cf (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 自殺したいさん» ありがとうございます…！最近はペースが落ちてきてますが気長に待ってもらえると有難いです…！ (2017年10月25日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 味の素さん» 返信遅くなりましたが、ありがとうございます…！ (2017年10月25日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
自殺したい - めっちゃいい話ですね。。。大好き｡｡ 太宰さんがかっこいいーー!!泣いちゃいました。何回見ても飽きな！！ これからも頑張ってください！ 続きを楽しみにしながら腕に包帯を巻いておきます！！！ (2017年10月25日 16時) (レス) id: 97c9eaf3cf (このIDを非表示/違反報告)
味の素(プロフ) - 更新がんばってください！応援しております！ (2017年10月1日 22時) (レス) id: d5befd4dfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅野 | 作成日時：2017年8月25日 23時
