検索窓
今日:11 hit、昨日:8 hit、合計:375,302 hit

三十八言目(作者から有り) ページ42

何時もより気分良く仕事をしていると扉をノックする音が響いた。

貴方「はーい。どうぞー」

何時もより上機嫌な自分の声を聞いて単純だなぁと思う。
失礼します、と声が聞こえて振り向くと菊池さんがいた。
お久しぶりですと声をかけられた。

貴方「言われてみればそうですね」

菊池「上西さんのいらっしゃらない日もありましたから。これお願いします」

確認をして資料を探す。
でも中也ならこの組織の資料は要らないのでは…?

貴方「此れちゅ、中原幹部が?」

危ない、仕事中なのに中也って言う所だった。
まぁ言ってもいいけど、一応気持ち的な切り替えの為に。

菊池「いえ。此れは自分のです。中原幹部に調べてみろと教えて頂きまして」

貴方「そう。ちょっと待ってくださいね」

目的の資料があるはずの所を漁っていると後ろから菊池さんの声が聞こえた。

菊池「あの、上西さん。明日お時間ありますか」

貴方「明日?どうして」

菊池「良ければ何処か行きませんか。買い物でも散歩でも食事でも、理由は何だって構いません」

貴方「うーん…。でも私心に決めてる人いるから」

菊池「一度だけでいいんです。どうか」

彼の声を遮ってガチャっと扉が開いた。
見ると芥川が菊池さんを気することも無く私の所にスタスタと歩いてきた。

貴方「どうしたの?珍しいね」

芥川「上西さん、僕に助言を頂きたい」

貴方「何の?」

芥川「此の任務についてのです」

渡された資料にざっと目を通すとある言葉が脳を過ぎった。

貴方「呆れた。こんなものも自分の頭じゃ考えられないのだね。相変わらず無能だね。本当にやる気あるの?」

菊池「上西さん……?」

驚く菊池さんと目を見開いた後顔を顰める芥川。
太宰ならきっとそう言う。いや、もっと酷いかもしれない。

貴方「彼の人ならそう言うと思うけど。どうする?私がやる?自分で考える?」

芥川「僕が遂行します」

貴方「ごめんね。意地悪したかった訳じゃないんだ」

芥川「そんな風に思ってませぬ。僕が弱い故に上西さんに頼った。失礼します」

そう言って芥川は去って行った。
残された菊池さんはまだぽかんとしていた。
_________________________
かなり話数がギリギリまで来ているのですが、瑞希さんの事とか、補佐になるの?ならないの?とか、菊池さんは何?とか、色々問題とやりたい事が残ってるので続編書いちゃってもいいでしょうか。
アンケートにはしませんが、意見もらえると嬉しいです。

三十九言目→←三十七言目



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (259 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
637人がお気に入り
設定タグ:文スト , 中原中也 , 紅野   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紅野(プロフ) - お白湯さん» コメントありがとうございます。やっぱり同じになる人多いですよね。いつも名字つけようか迷ってつけるのですが読む人にとったらどうなんでしょうか……。 (2019年1月13日 22時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
お白湯 - 夢主ちゃんの名字が、私の本名の名字と読み方違うだけでびっくりしました(笑) (2019年1月13日 1時) (レス) id: fa6e0c5cd0 (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 聖宮さん» ありがとうございます!頑張って書こうと思います! (2018年10月1日 23時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)
聖宮(プロフ) - 寧ろ書いて欲しいです、続編楽しみに待ってます! (2018年10月1日 20時) (レス) id: 956436ae5b (このIDを非表示/違反報告)
紅野(プロフ) - 月詞さん» ありがとうございます!いつもゆっくり更新ですが頑張りますね! (2018年9月28日 19時) (レス) id: b65496d137 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紅野 | 作成日時:2018年4月15日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。