弐_続き ページ5
何も頭に入ってこなかった。
親友が私たち、家族を裏切ったこと、それで頭がいっぱいいっぱいだった。
その後は覚えていない。
私は何をしたのか。
気づくと鬼はいなくて、
私はフラフラの体でユイナを探した。
家から少し行くと道があった。
いつもユイナと一緒に歩く道だ。
そこには大量の血とユイナが着ていた羽織が落ちていた。
あぁ、死んじゃったんだと何故か異様に落ち着いていた。
なぜならば、心のどこかでユイナを疑っていたからかもしれない。
、
そこから自問自答が続いた。
私も墓参り行っていたら、皆死ななかった？
ちゃんと止めていたらこんなことにならなかった？
「そんなことない、」
「仕方ない、」
と自分で自分を慰めることしか出来なかった。
しばらく、立ち尽くしていたら、”鬼狩り”という大きな人が私に話しかけてきた。
妙に安心してしまって、その場で気絶してしまった。
次に気づいたのは１ヶ月後だった。
すごい怪我であちこちが折れていたらしい。
そんなこと、心底どうでも良かった。
親友に裏切られ、鬼に両親を殺されたことに対しての
怒りで一周まわって逆に落ち着いていた。
、
ただ、鬼を必ず根絶やしにしてやると心の中に刻んだ。
それから1年以上必死で修行し、呼吸を自分の手で作った。
そして、1年と2ヶ月で柱までに上り詰めることができた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
親友が鬼になる前の物語
続く
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作者名：Le0 | 作成日時：2023年5月14日 9時
