恋を教えてくれた人 ページ32
ルハン先生！
ルハン先生は足が速いんですね！
ルハン先生！
ルハン先生の住所が知りたいです。
ルハン先生！
せんせ…私、頑張るから。高校に受かったらご褒美ください。
先生……
先生……
せんせ…
｢せんせ………るはんっ…せんせ……っ、｣
LH｢っ！A！！大丈夫か？｣
目を覚ますとルハン先生のベッドの上にいた。
ベッドの隣にはルハン先生が座っている。
あぁ、夢を見ていたんだ私。
私は急いで身体を起こす。
LH｢あれから気を失ったんだよ……ごめんなA。｣
ルハン先生は私を抱きしめる。
既に何回も抱きしめられたけど、毎回違った感覚。
柔らかくて、でもガッチリと私を離さないって言ってるかのように強い抱きしめ方。
｢いいんです、先生。私もムキになりすぎましたから。｣
LH｢タオは大事だもんな。Aの大切な友達だもんな。｣
｢はい…｣
LH｢5月2日。行っておいで。｣
私の背中はトントンと押される。
小さい子がお母さんにあやされてるみたいに。
｢いいんですか？｣
LH｢その代わり…次の休日中ずっと構ってもらうからね！｣
甘い声になる先生。
やっと。やっと元に戻ったんだ。
LH｢あ、あとまた先生呼びになってるから！オッパだからね？｣
｢オッパ！｣
LH｢な、なに？A｣
ルハン先生はいきなり “ おっぱ ” と呼ばれたことに驚いたようで、ビクッと身体を震わせる。
｢オッパが好き。｣
LH｢……｣
｢聞こえた？オッパが｣
LH｢知ってる。俺もAのこと好きだから。大好き。｣
先生はそっと私の頬に手を添える。
まだ溢れてくる涙を拭うために瞼を触ったあと
チュッ
私の瞼にキスを落とす。
チュッ
今度はおでこに。
チュッ
チュッ
最後に左右のほっぺに。
彼の優しいキスに、そして彼に。
また私は恋をしてしまった。
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作者名：みわ | 作成日時：2017年2月15日 22時
