いつもの休日�� ページ27
LH｢A、5月2日って空いてる？｣
うーんと。5月2日……
タオの誕生日だ！
｢残念ながら空いてないです。｣
LH｢なんの予定が入ってるの〜？｣
｢タオの誕生日会です。｣
LH｢…｣
……
しばらく続く沈黙。
私、悪いこと言ったかな？
LH｢ねえ、まだタオとつるんでるの？｣
さっきまでとは違う低い声。
怒りと嫉妬が混ざったような声。
その声は私に不安と恐怖を与える。
LH｢タオのせいで自分がどんな目にあったか覚えてないの？｣
｢…｣
更にもっと低く、そして大きくなる声。
ルハン先生はとっくに私から身体を離していて、下を向いて俯いている。
LH｢タオは…お前を間接的に苦しめた張本人なんだぞ？｣
｢…っ。｣
お前って呼ばれたことに、私は言葉を失う。
どんな時でも｢A｣だったのに。
この人は今、私のことを生徒として見ているんだ。
先生は生徒に怒る時、必ず｢お前｣って呼ぶから。
ショックを隠せない。
LH｢タオと関わるのやめなよ…。ていうか、やめてよ。ねえ、やめて。｣
ルハン先生は私の肩を揺さぶる。
やめろって私に語りかける声は、もっと私に恐怖を与える。
あんなことあったら、確かに誰でも関わりたくないと思う。
でも…
でもタオは私の幼なじみだから。
大切な友達だから。
｢っ……嫌だ…｣
精一杯勇気を振り絞って言った言葉。
私は初めて先生に反抗する。
LH｢なんで？｣
｢…っ。だっ。だって…タオは……タオは私のっ……大切な…大切なっ。友達だから……｣
溢れ出てくる涙。
私はポツリポツリと先生に言葉を向ける。
｢タオは…ずっとずっと。小さい頃から一緒で…関わらない……っていう選択肢はないんです。｣
LH｢…｣
｢あの人たちがしたことは………許せないです。でもタオは。悪くない…悪いのはっ。悪いのはっ………っ。私。私が悪いんです…………｣
LH｢もういい。ごめん。ごめんA。俺が悪かった。思い出さなくていい。｣
どんどん溢れ出てくる涙は止まらない。
先生は私をさっきよりも強く抱きしめる。
私の涙を吸い取るように密着してくる。
｢……悪いのは…………私なんです。っ。｣
LH｢Aっ！！！！Aは悪くない。思い出すな。俺を見ろ。な？｣
ううん。
私は首を横にふる。
悪いのは私だから……
悪いのは………
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作者名：みわ | 作成日時：2017年2月15日 22時
