先輩はイーシンさん Part２ (ページ14)

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欲しいもの② ページ14

｢あ、そういえば来週は先生の誕生日ですね！｣

LH｢あっ。そうだ。忘れてた。笑｣

4月20日。ルハン先生の誕生日。中学の時、私は毎年先生に｢おめでとう｣と声をかけていた。

どの生徒よりも早く声をかけたくて、その日だけは早起きをして学校に行って、

廊下でルハン先生を待つの。

中学でプレゼントはあげられないから、手紙を書いて渡してた。

｢ありがと！｣

って笑顔でお礼を言われるのが嬉しくて。

もしかしたら私の誕生日に、先生はなにかしてくれるかも。

なーんて期待するけど、なんにもなかった。

｢欲しいものとか…ありますか？｣

LH｢うーん。2つあるんだ。｣

｢なんですか？あっ、高いのはダメですからね？｣

LH｢そんなの年下の子に頼まないよ。笑｣

｢じゃあ…なんですか？｣

LH｢1つ目は…20日に俺の家に来て欲しいってこと。2つ目はお楽しみ。｣

｢えーっ！お楽しみって普通は私が言うセリフですよね？プレゼントあげる側が！｣

LH｢いいのいいの。20日、来れる？｣

｢あ、行けます！｣

LH｢じゃあ楽しみにしてるね。笑｣

ルハン先生は私に笑顔を向ける。

と同時に家に到着してしまったみたいだ。

LH｢はい。ついた！｣

｢すみません。ありがとうございました。｣

LH｢なんかあったらいつでも電話してこいよ。｣

｢はい！ありがとうございます。じゃあまた20日に！｣

LH｢うん！バイバイ！｣

車から降りた私は、先生の車が見えなくなるまで見送った。

先生の車が見えなくなると、一気にさっきの恐怖が蘇ってくる。

あぁ…怖かった。

もうジョンソ君と会いたくないな…

高校の方向真逆だし、会わないよね？

…ってダメダメ。

他のこと考えよ。

私は必死に他のことを考える。

…

…

…うーん

他のこと……

…

…あっ！

先生の2つ目の欲しいものってなんだろう…？

なんなんだろ…？

私は色々なものを想像しながら、家に入っていった。