【ヒプノシスマイク】おい、こいつどうにかしろpart6

story170 ページ21

｢…………え？｣




突然の言葉に頭が追いつかない


罵倒され、告白された……？


左馬刻さんから？


自分が告白しようとしていた相手に……？




｢おい、なんか言えや
……ってなんて面してんだよ｣

｢え？｣

｢すげぇ顔してんぞ｣




思った以上に平然とした顔をしている左馬刻さん


あれ？私の聞き間違えか？と疑いたくなるぐらいに




｢その……実感なくて……｣

｢あ？｣

｢きょ、今日来たのは自分の気持ち伝えるためにだから……｣

｢気持ち？｣

｢……左馬刻さんのことが好きっていう｣

｢……は？｣




驚いた表情を浮かべる左馬刻さん


その後、口元を抑え

『本気か？』

と尋ねた


今までに見たことの無い左馬刻さんの赤くなっている顔に私まで赤くなってしまう




｢こんな嘘言いませんよ……｣

｢……そうか｣




そう言うと今までに見せた笑みの中で1番優しい笑みを浮かべた


私は言いたかったことを言おうと口を開いた




｢あの｣

｢ん？｣

｢……私の事、好きになってくれてありがとうございました
私、嫌われることが多かったし、人から愛されることなんてろくになかったし……｣

｢あ？何言ってんだ｣

｢え？｣

｢お前のこと嫌いだったら銃兎達だって、乱数達だってお前のために動いたりしねぇよ
それはお前だって同じだろ｣

｢左馬刻さん……｣

｢……お前のこと嫌いな奴がいようが別にいいだろ
俺だけじゃ不満なのかよ｣




そっぽ向きながら頬を赤く染め、少しキザなセリフに私は笑ってしまった




｢おい、笑ってんじゃねぇよ｣

｢え、想いを伝えあった中なのに……いたたたた｣




いつものように私の頭を掴み力をいれる左馬刻さん


これもある意味安定のくだりに思えてきた




｢……まあ、お前はそのままでいろよ
別に周りなんて気にする必要なんてねぇ
今のお前が好きなやつならちゃんといるだろ｣

｢……はいっ｣

｢おい、泣くなよ
……ていうより、さっきからずっと泣きそうになってたよな？
銃兎たちになんかされたのか？｣

｢いや、なんにもされてません
ただうれしくて｣

｢……そうか
まあ、まず｣

｢え？｣

｢これからは敬語禁止な
付き合うんだろ？｣

｢……！
うん！｣




そう言うと嬉しそうな笑みを浮かべたあと、私に優しいキスを落とした



天国の彼にちゃんと伝わるだろうか


変わることができたということを


貴方のおかげで、彼らのおかげで


きっとこれからも大丈夫だって信じて




end

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