【ヒプノシスマイク】おい、こいつどうにかしろpart6

story167 ページ17

｢ねぇ、やっぱりやめない？
さっき行ったのに引き返してくるのっておかしいし｣

｢それだけ早く伝えたかったんだって喜ぶんじゃないですか？｣

｢左馬刻さんがそんなタイプに見えますかね……｣




途中で何度も足を止めようとするものの、乱数には腕を引かれ帝統には背中を押され……


止まることはほぼ不可能な状況になってしまった


私は何度目かのため息をついて、仕方なく足を進める




｢もうそろそろだね、オネーさん｣

｢ねぇ、今ならまだ引き返せるじゃん？｣

｢ダメだよ？｣

｢……はい｣




この自由さはFling Posseならではと言うべきなのか


まあ、それが彼らの良いところなんだけど




｢あ、オネーさん見えてきたよ！｣

｢嬉しくないから……｣




こうも平然と来てしまったけど、私の心臓はバクバクと大きな音をならしていた


普通に緊張もする


振られる可能性だって大いにありえる


だって相手はあのハマの王様である碧棺左馬刻さんなのだから


外で立っている先程の男の人たちに容赦なく話しかけに行った乱数


私の顔を確認するとすぐに通してくれた




｢A、頑張れよ！｣

｢自分らしく、ですよ｣

｢帝統、幻太郎さん……｣

｢オネーさんなら大丈夫だから、ね？｣

｢乱数……｣




3人の気持ちが温かくて、嬉しくてまた涙を流しそうになる




｢ねぇ、みんな｣

｢……？
どうしたの、オネーさん｣

｢私、みんなに会えてよかった
3人と仲良く慣れて本当によかった｣




そう言うと3人は驚いたような表情を浮かべた後、笑みを浮かべた


乱数は

『僕達も同じこと思ってるよ』

と言うと、2人も深く頷いてくれた



私は3人に手を振って、事務所の中へと足を進めた

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