【d!】愛してる【男主/短編集】

キスは血の味がした【cn】 ページ2

cn「う“っ」
『もう少しで小屋に着く。あと少し我慢してくれ』
a国との戦争中一緒に戦っていたチーノが肩に矢を受けてしまったため
昔使っていた小屋へと向かう

あの小屋を使っていたのはずいぶん前だったので記憶を探り探りで足を進める。
しばらくすると小さく頑丈そうな小屋が見えてきた

『.......あった』
最近は空き家荒しが流行っているので荒らされていないか心配だったが小屋に入ってみると、多少ホコリを被っているが昔のままだった。


一度チーノを椅子に座らせ、医療用の針、糸、そして包帯を持ちチーノの元へと戻る。
凄く苦しげな顔をしていたため早く治療をしなければと彼をベッドへ誘導する。
治療がしやすいよう俺がベッドに座り足の上にチーノを向かい合うように座らせた。


『少し失礼するよ』
チーノの上の服を脱がせ、傷口に自身の唇をくっ付け血を吸い出す
毒が塗られていたら困るからな
どうやら毒は塗られていないようだ
『今から傷口を縫うのだが...痛かったら俺にしがみついてくれ』
チーノにそう伝え
丁寧にそして素早く傷口を縫っていく
cn「い”っ」

幾ら軍人とは言え流石に痛かったようでチーノは軽く俺にしがみついた
それから少しして縫い終わったため
包帯を巻いた
チーノはまだ震えていたのだが生憎俺は痛みを感じない体質のため鎮痛剤を所持していない

痛みを和らげるには痛み以外を感じさせればいい。一番効くのは快楽。
手取り早いのはキスなんだが
男にキスされても気持ち悪いだけだよなぁ

cn「A、さん」
背に腹は変えられん
チーノ.....すまない
『ん.....』
cn「ん！？」
チーノが驚いて口を薄く開いたので、俺はここぞとばかりに舌をねじこんだ

『ふ、んぅ』
cn「んぁ、あ」
チーノとのキスは悪いもんではなかった
ただ血の味さえしなけりゃなぁ
とどちらのかも分からない唾液を呑み込みながら思った




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終わらせ方が分からなかった男の末路

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