☆悩みと出来事 ページ33
キラside
終わりのチャイムが鳴り、あたしは席を立つ。
あたたかい光に照らされた机をそっと撫でて、あたしは考えた。
フウカ………遅いなぁ。
フウカは、『理科室に行ってくる〜っ!』と言ったきり、帰ってきてない。
どうしたんだろうか?
何かあったのかと、心配する。
もし、何かあったら、あたしが助けてあげなくちゃ!
あたしは、シャラリとなるペンダントを撫で、教室から出て行った。
理科室に行くべく、あたしは廊下を走る。
途中で、
「コラッ!廊下は歩けーっ!」
と、注意されたけど、あたしはスルーした。
説教なんか、くらうヒマなんてないのよ。
フウカを助けなきゃなのっ!
階段を下りていると、セイラちゃんとすれ違った。
瑠璃色の髪を揺らす彼女のひとみは、少し悲しそうにゆらいでいた。
フウカのこと、何か知ってるかな?
声をかけようとしたが、あたしは寸止めで声を押し殺した。
セイラちゃんが、何かしたかもだし……。
あたしは、ぐっと前を向いて、階段を駆け下りた。
もうすぐ、もうすぐ理科室っ!
あたしが、理科室に向けてラストスパートダッシュをする。
しかし、曲がり角で、誰かとぶつかった。
「わっ」
「どわぁっ」
女らしさのかけらもない声をあげて、あたしは相手に謝る。
__いや、正確に言うと、謝りかけたのだ。
相手はあたしを起こしてくれる。
ひんやりと冷たい手が、あたしの手の上に乗った。
ビクッと身体を震わせると、相手は静かに謝った。
「ゴメン」
あたしは、目を見開いた。
「立てる?………あと、話をしたいんだけど」
「なんで……」
あたしを見下ろした相手。
「どういうことなの?____キース」
あたしは、静かに彼の名前を呼んだ。
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みるく - ルキさん» 続編移行するよん。で、パスワードは前と同じ♪ (2020年6月13日 11時) (レス) id: 43416ff750 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - ルキさん» はーい。 (2020年6月13日 10時) (レス) id: 43416ff750 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ - みるくさん» オッケーでーす。 (2020年6月13日 10時) (レス) id: 3a61ace419 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - ルキさん» はい! (2020年6月12日 22時) (レス) id: 43416ff750 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ - みるくさん» できた〜 (2020年6月12日 14時) (レス) id: 3a61ace419 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山形みるく&ルキ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/4710/
作成日時:2020年5月24日 14時