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「お待ちしておりました、こちらへどうぞ。」
依頼主の家に着くや否や、門の前に年配の執事と思わしき人が待っていた
私の姿をみて直ぐに依頼主のもとへ案内される
話を通して置いてくれたか
それも恐らくこの執事のみ
門番は私が誰だか分かっていない様子だったからな
豪華な廊下の先、通された部屋には既に依頼主が居た
私を見ると立ち上がり軽く頭を下げる
「お待ちしておりました、始末人様。こちらへお座り下さい。」
促されるまま依頼主と向かい合うように座る
執事に紅茶をいれるよう指示した依頼主にいらないと断る
『頼まれた通りオーナーを始末したカードを置いてきた。
これで暫くは静かになるだろう。』
「助かりました。
貴族が関わっている以上、無闇に動くわけにはいかなかったので。
報酬はこちらになります。」
そう言って差し出されたのは麻の袋
中には金貨か大量に入っていた
「あなたの事だ、実物の方が信用いただけると思いまして。」
『…それはどうも。』
手に持った袋をすぐ横に置いて足を組む
『他に何も無いのなら帰ってもいいか？』
「はい、大丈夫です。」
立ち上がって部屋を出ると依頼主も着いてくる
見送りはいいと断るが、ぜひさせてくださいと言われるので溜息を吐いて玄関に向かう
玄関の扉を出たあたりで依頼主が口を開いた
「私共は貴方様の活動を無条件で支援致します。
何かあったら連絡してください。
本当に、ありがとうございました。」
深々と頭を下げる依頼主に軽く頭を下げ背を向ける
無条件で支援だのなんだの言っていたが社交辞令だろう
それとも脅威となる存在を手元に置きたいのか
なんにせよ、もう関わることはそうないだろうな
向こうから近づいてこない限り
停めておいた馬車に乗り込み、手綱を握る
向かうのは商店街
服屋であろう店の近くに馬車を停めて中に入る
店内にはたくさんの服が並んでおり数人の店員がいた
男物の服など買ったことないので店内を彷徨く
「お客様、今日はどのような服をお探しで？」
見兼ねた店員が声を掛けてくる
そうだな、店員に任せればいいか
私では選べない
『男物の服を。無難なもので頼む。』
「わかりました、何着ほどご用意致しましょう？」
『12。』
「えっ？」
『上から足までを12組。あと寝る時に着るものを6組頼む。』
6人いるからな
1人2組あればとりあえず着回せれるだろう
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詩紀(プロフ) - 上級階級じゃなくて上流階級じゃないっすかね (2022年11月28日 10時) (
レス) @page2 id: 8014baf7d5 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！頑張って下さい！！ (2021年11月22日 21時) (レス) @page43 id: 52f70d6a1c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - わお、細かいとこまで繊細に書かれておりますねえーすげー一生ついていくっす作者様のらいの兄貴！更新頑張ってくださいなー (2021年10月7日 23時) (レス) @page33 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - この話凄く大好きだったのでまた読めて凄く嬉しいです！これからも応援しています！！ (2021年7月17日 0時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
あお - わわ、、、お帰りをお待ちしておりました、、！また貴方様の素敵なお話を読めると思うととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2021年7月16日 19時) (レス) id: eb48003aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2021年7月10日 21時
