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遠くから聞こえる物音で目が覚める
まだ夜明け前で空は紫色だ
『もう起きたのか。』
はあ、と息を吐きながら立ち上がりティーポットを手にキッチンへ向かう
1階へ降りると遠くからぺたぺたと裸足で歩く音が聞こえた
そういえば靴履いていなかったか
それも今日買ってこないとな
話し声も聞こえるので寝れなかっただろうが多少は疲れが取れたらしい
昨日は声出すのも大変そうだったからな
キッチンの扉の前で立ち止まる
中から声が聞こえるためだ
躊躇する必要は無いのだが…
まあいいか、入ろう
キッチンに入る視線が刺さる
風呂に入ったらしく昨日よりは大分綺麗になっていた
ティーポットを片手に彼らへ近づく
「お、はようございます…。」
金髪に白目の男が怯えながら挨拶をしてくる
怯えるほどなら挨拶などしなくていいのに
ふと傷だらけの足が目に入る
『…お前ら、足のサイズを言え。』
「はい？」
『いいから言え。』
突然の問いに戸惑ったのか彼等はお互いの顔を見る
そしてぽつりぽつりと自らの足のサイズを報告してくれた
それを聞いたあと、ティーポットにお湯を入れてキッチンを後にする
…あぁ、靴を買ってくるという話をしてなかったかとあとから気づく
だからあんな戸惑った表情をしてたんだな
自室に戻り紅茶をいれる
仄かな香りは脳を覚醒させる
今日の予定を確認しながら紅茶を飲む
商店街に行けば大抵の物は揃うだろう
依頼主に報告し終えたらそこによって買い物をしようか
いつもの服に着替え、館を出る
館を出てから彼らを押し込んだ部屋を見ると窓からこちらを見る緑色の瞳と目が合った
彼らの中でも1番警戒心が強く恐らく私を殺したいと思っている人
私だから殺すのではなく、信用出来ないから殺したいんだろうな
流石に四六時中警戒されてはする方もされる方も疲労が溜まる
そのうち解決しなければ
馬車に乗り込み手綱を取る
馬だけで行けばいいかと思ったが帰りに買い物をするから荷台もつけていく
向かうのは依頼主の貴族の豪邸
依頼時話した感じでは国家の犬と言っても良いくらいの人だった
何より依頼主は奴 隷制を嫌っていたな
正義感に溢れた人間だ
今どきあのような人は珍しいだろう
信じるものはとことん信じる、人生損しそうな人間
あのような人間はこちらとしても対応しやすいから気にすることでもないな
馬に鞭を打ち依頼主の元へ向かった
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詩紀(プロフ) - 上級階級じゃなくて上流階級じゃないっすかね (2022年11月28日 10時) (
レス) @page2 id: 8014baf7d5 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！頑張って下さい！！ (2021年11月22日 21時) (レス) @page43 id: 52f70d6a1c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - わお、細かいとこまで繊細に書かれておりますねえーすげー一生ついていくっす作者様のらいの兄貴！更新頑張ってくださいなー (2021年10月7日 23時) (レス) @page33 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - この話凄く大好きだったのでまた読めて凄く嬉しいです！これからも応援しています！！ (2021年7月17日 0時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
あお - わわ、、、お帰りをお待ちしておりました、、！また貴方様の素敵なお話を読めると思うととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2021年7月16日 19時) (レス) id: eb48003aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2021年7月10日 21時
