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目の前の黄緑色の瞳がやけに眩しく見えた
彼が全盛期の鍛えられた身体を持っていたら使えただろうけど、今は違う
つい先日まで鎖に繋がれ、牢に閉じ込められていた身体では無理だろう
『断る。』
zm「なんで！？」
『邪魔になるから。』
zm「大丈夫やから連れてってや！」
まるで駄々をこねる子供だな
呆れてため息を吐くと私とゾムの間にトントンが割って入る
tn「俺からもお願いします。それに恐らくゾムを連れてった方がええと思います。
鬱とシャオロンが知らない人について行くような精神状態だとも思えませんし…。」
『…分かった。じゃあ準備しておけ。』
そう言うとぱっと笑顔を浮かべるゾムとほっと胸を撫で下ろすトントン
体は鈍っているだろうが、荷物持ちくらいにはなるだろう
確かに過酷な状況下で私なんぞに仲間が待っているから着いてこいなんて言われても信じられないか
『詳しい作戦はこちらで考えておく。』
os「いや、作戦は俺達で考えさせてください。」
tn「なにかしたいんです、俺達も。」
『……分かった、明日の朝までに考えておけ。』
それじゃ、と言って席を立ち食堂を出ていく
外はすっかり暗くなり、明かりが差し込まなくなった部屋の電気を付ける
いつもの椅子に腰掛けて手に持っている資料をペラペラ捲る
ぱっと視界に入ったのは元我々国総統、グルッペン･フューラー
現在は不確かではあるがグロル国に囚われているらしい
生死は不明
この男が生きていようが死んでいようが正直どちらでもいい
が、依頼を完遂するためには生きていて貰わねば困る
国相手に喧嘩を売るのはなかなか難しいものだが
むしろ国に喧嘩を売ってしまえば、私は……
手に持っていた資料を投げる
グルッペン･フューラーが生きてる可能性は低い
幹部である他の奴らとは立場が違う
敗戦国のトップが生きてるのは有り得なくないのかもしれない
戦勝国に従属したり軍門に加わったり……
しかし我々国は滅んだ国
グルッペン･フューラーはもう生きていないものと考えよう
その辺の情報は情報屋に任せれば入ってくるだろう
今は明日の用意をすべきだろう
地図を広げて隣国までの道のりと距離からだいたいかかる時間を計算しておく
約1時間位でつくので出発は18時過ぎか
倒れ込んだベッドの中で大きく深呼吸をする
目の前に広がる大きな虚空を見ないように視界を閉じた
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詩紀(プロフ) - 上級階級じゃなくて上流階級じゃないっすかね (2022年11月28日 10時) (
レス) @page2 id: 8014baf7d5 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！頑張って下さい！！ (2021年11月22日 21時) (レス) @page43 id: 52f70d6a1c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - わお、細かいとこまで繊細に書かれておりますねえーすげー一生ついていくっす作者様のらいの兄貴！更新頑張ってくださいなー (2021年10月7日 23時) (レス) @page33 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - この話凄く大好きだったのでまた読めて凄く嬉しいです！これからも応援しています！！ (2021年7月17日 0時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
あお - わわ、、、お帰りをお待ちしておりました、、！また貴方様の素敵なお話を読めると思うととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2021年7月16日 19時) (レス) id: eb48003aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2021年7月10日 21時
