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館に戻り玄関前に馬車を止めると彼等が一斉に玄関から出てきた
窓から外を見ていたのだろう
「ショッピ！！」
玄関から走ってくる彼らの姿を見て、荷台の防水シートを捲り取る
一応息を確認するがまだ大丈夫そうだ
取り囲まれた荷台から数歩後ろに下がる
『死んではいない、だからといって安心出来る状態ではない。
私がやるべきことはした。あとはお前たちに任せる。』
玄関に足先を向ける
何となく思考に霞みがかって体は重い
おそらく疲労が溜まっているからだろう
服の裾や髪の毛を絞る
ぽたぽたと垂れる雫が足元に水溜まりを作った
「あの、この上着…。」
そう言えばショッピという男に上着をかけたままだった
振り返ると彼らが注視していたのは上着の肩の部分
先程女の銃弾で怪我をした部分だった
思考が霞むのは多少ではあるが血を流したせいか
怪我したことなど忘れていた
「怪我してるんですか？なら手当を…。」
『断る。』
まさか断られるとは思っていなかったのだろう
水色の髪をした男が驚いたように目を見開いた
彼等の何故と言いたげな表情に答える
『この程度の怪我、なんともない。
それよりはやくその男をどうにかしないと死ぬぞ。』
最後の死ぬという部分を強調して言い放ち視線を振り払う振り払った
さっさと館の中に入りシャワーを浴びて部屋に戻る
肩の傷は全く痛まなかった
たしかに銃弾は当たったが命中したわけではないので傷は深くない
しっかりと包帯を巻いておく
明日依頼主に報告に行かないといけない
面倒だが、仕方ない
今日使った武器を整備して棚にしまう
電気を消して寝る準備をする
はー、と息を吐き窓枠に寄りかかる
窓を開ければ雨上がりだから、風が吹いていた
彼らの部屋の方から未だに物音がする
まだ何かやっているのだろう
何にせよ、物音が気になるので早く静かにして欲しいものだ
近くに人がいるということ自体に慣れなくてここ最近寝つきが悪い
寝付いてもすぐに目が覚める
別に構わないがな
寝なければ悪夢を見なくて済むから
何度だって見る、昔の夢
悪夢であるのに間違いはないな
靡く髪をかきあげて、窓を閉める
雨に打たれ続けたが、これといって体調の変化はない
病気で床に伏してる暇はないので、丈夫な体に感謝するよ
布団に倒れ込む
酷い疲れがあるにも関わらず、直ぐには眠れない
目を瞑り意識が飛ぶのを待った
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詩紀(プロフ) - 上級階級じゃなくて上流階級じゃないっすかね (2022年11月28日 10時) (
レス) @page2 id: 8014baf7d5 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！頑張って下さい！！ (2021年11月22日 21時) (レス) @page43 id: 52f70d6a1c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - わお、細かいとこまで繊細に書かれておりますねえーすげー一生ついていくっす作者様のらいの兄貴！更新頑張ってくださいなー (2021年10月7日 23時) (レス) @page33 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - この話凄く大好きだったのでまた読めて凄く嬉しいです！これからも応援しています！！ (2021年7月17日 0時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
あお - わわ、、、お帰りをお待ちしておりました、、！また貴方様の素敵なお話を読めると思うととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2021年7月16日 19時) (レス) id: eb48003aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2021年7月10日 21時
