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普段ならば開いてる窓もしくはダクトなどから侵入する
だが生憎外は雨で窓は開けていないだろうし簡単な造りの拠点であるからダクトはなく、小さい通気口しかない
そういう場合は、正面突破しかない
部屋のドアを蹴破る
中には女と男2人
男は先程の用心棒とは違いやせ細っている
どうやら女はお気に入りの奴 隷をそばに置いているらしい
こちらを見て心底驚いた表情をした
「何よアンタ！！」
『始末人、と言えば分かるか？』
「始末人…！？アンタら、アイツを殺しなさい！」
始末人と言う言葉を耳にした女の顔は青ざめていく
どうやら始末人というものを理解しているようだった
この通り名も随分有名になったものだ
指示された男ふたりは多少怯えながらもゆっくりこちらに近づいてくる
その体はカタカタと震えているように見えた
明確な殺意を持って迫ってくるならまだしも、こう怯えられては殺す気にならない
「何してるの！！早くしなさい！！」
女の声で苦しそうな表情を浮かべながら、男ふたりは襲いかかってくる
体は衰えてはいるが、以前はどうやら相当な手練だったらしい
なるほど、送り込んだ刺客が始末されるのも納得だ
攻撃を仕掛けようにも隙がない
ないものは作り出せばいい話だ
『お前達はそれでいいのか。』
そう言えば、ピタリと動きを止めた
彼等の中にも意思は存在しているらしい
悩んでいるからこそ、私の言葉に耳を傾けてしまう
体が止まった隙に1人の腹に思いっきり蹴りを入れる
男は咳き込みその場に倒れ込んだ
痛みでのたうち回っている
あともう1人、と視線を動かした時視界の端で銃を構える女が見えた
もうひとりの男が動いたことにより女を捉えていた私の視界は遮られる
丁度女と私の対角線上に男が入ってきた
その瞬間鳴り響く銃声
何をしようとしたか、容易に考えることが出来た
男の襟元を掴み力いっぱい投げる
壁に打ち付けられた男は胸の当たりを抑えて蹲る
放たれた弾は私の左肩の皮膚を切り裂いた
すぐさま銃を取りだし、女の額に銃口を当てる
男二人はもう動けない
それは自分達が何をすべきか、分かってしまったから
「やめて、やめて、命だけは、」
『悪いが、これも仕事だからな。』
顔は歪み、穴という穴から液体を零す女
こんな世界に首を突っ込んでおいて、命が惜しいだなんて笑えるな
私が殺さなくても、いつか死んでた
それが今日だっただけだろう
私は静かに引き金を引いた
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詩紀(プロフ) - 上級階級じゃなくて上流階級じゃないっすかね (2022年11月28日 10時) (
レス) @page2 id: 8014baf7d5 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！頑張って下さい！！ (2021年11月22日 21時) (レス) @page43 id: 52f70d6a1c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - わお、細かいとこまで繊細に書かれておりますねえーすげー一生ついていくっす作者様のらいの兄貴！更新頑張ってくださいなー (2021年10月7日 23時) (レス) @page33 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - この話凄く大好きだったのでまた読めて凄く嬉しいです！これからも応援しています！！ (2021年7月17日 0時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
あお - わわ、、、お帰りをお待ちしておりました、、！また貴方様の素敵なお話を読めると思うととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2021年7月16日 19時) (レス) id: eb48003aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2021年7月10日 21時
