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「あーなるほど。」
『新しい標的だ。まあ、その過程でどうにかこのショッピとやらを助けてくれとは言われたがな。』
資料を机の上に置き、紅茶飲む
相変わらずマスターのいれるお茶は上手い
今回の依頼、期限は特に設けられていないとはいえ遅すぎるのも良くなさそうだ
さっさとこの女の居場所を突き止めるか
「始末人さん、お金積んでくれればもっといい情報屋あげるよ？」
『…金ならいくらでも出す。なんだ。』
「明日、この女がこの国へ来る。場所はここ。」
そう言って取り出した地図を広げて指さす
指したのは街の外れの森
『確かなのか？』
「当たり前じゃん、俺だよ？」
自信満々に笑う情報屋
確かにこいつの情報はいつも正しい
金が入った袋を机に置く
『どこでそんな情報を手に入れてくるんだか…。』
「そりゃ内緒でしょ！企業秘密です！」
『…まあいい、助かった。』
情報屋はさらさらと紙に細かい情報を書いて渡してくれた
その間、私は彼等のお仲間の情報を見る
生死不明なのはグルッペン･フューラーと兄さん、か
まあ、敗戦国の総統が生きてるなんて普通は有り得ないからな
兄さんとやらは居場所が分からないのか
生きていれば良し、死んでいるとしてもそれは仕方の無いことだろう
そろそろ日が暮れる
紅茶を飲み干し席を立つ
「ねえ始末人さん、始末人さんはいつまでこれ続けるの？」
頬杖をついてそう言ってくる情報屋
これというのは恐らく私の仕事のことだろう
体を扉の方向へ向けながら答える
『私の目的を達成するまでだ。』
「目的って何？」
『お前に言う必要はない。』
「えー、俺ら長い付き合いだからそれくらい教えってくれたっていいのに……。」
情報屋は口を尖らせて不満を垂らす
いくら長い付き合いとはいえ、私と情報屋はあくまでも協力関係にあるだけでそこに信頼とかそういったものは無い
私は金を、情報屋は情報を
ただそれだけの関係
「まあいいや、ここまで来たし最後まで付き合うよ、始末人さん。」
またね、とひらひら手を振る情報屋を置いてバーを後にする
私の目的を達成するためにはまだこの仕事を続けるの必要がある
今のところ達成出来るような雰囲気は無い
行く先は地獄のみ
もう今更戻れないし戻ろうとも思わない
ならば行ける所まで行ってやろう
外に出ると沈み始めた太陽が当たりを赤く染めていた
それは綺麗な赤色だった
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詩紀(プロフ) - 上級階級じゃなくて上流階級じゃないっすかね (2022年11月28日 10時) (
レス) @page2 id: 8014baf7d5 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！頑張って下さい！！ (2021年11月22日 21時) (レス) @page43 id: 52f70d6a1c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - わお、細かいとこまで繊細に書かれておりますねえーすげー一生ついていくっす作者様のらいの兄貴！更新頑張ってくださいなー (2021年10月7日 23時) (レス) @page33 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - この話凄く大好きだったのでまた読めて凄く嬉しいです！これからも応援しています！！ (2021年7月17日 0時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
あお - わわ、、、お帰りをお待ちしておりました、、！また貴方様の素敵なお話を読めると思うととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2021年7月16日 19時) (レス) id: eb48003aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2021年7月10日 21時
