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本屋を出て食材を買い回ったあと、適当にカフェに入り時間を潰した
窓際の席で先程買った本を1冊取りだし読み進める
差し込む日差しで手元が照らされている
いつの間にか届いた紅茶を1口啜る
買った本はどうやらミステリー小説らしい
次々と事件が起き、その犯人を探しているといった内容だ
書き方は小説というより手記のようだ
ぱらぱらとページを捲れば捲るほど、時間は進む
湯気が出ていた紅茶もいつの間にか覚めきっていた
結局犯人は見つからなかった
いや、既に私は犯人を知っている
固定概念に囚われれば何も見えない
登場人物は皆亡くなり、この物語は終わりだ
では何故、こうやって私にこの物語が伝わるのか
答えは作者が犯人であるため
この小説、いや手記を書いた人間であると気づいたのなら上等だろう
例えどんな平和な世界で生きていようと、いつまでも一緒など有り得ない
平和を疑わなければ、平和に隠された地獄など見えはしないのだから
ティーカップを持ち上げ窓の外を見る
丁度彼等が歩いていた
その手には荷物を持って
ちゃんと買い物はできているらしい
冷めた紅茶を流し込み席を立つ
そろそろ情報屋がバーにいる時間だ
外れにあるバーはやはり開店前らしい
CLOSEと書かれた看板を無視してドアを開ける
なかには相変わらずマスターと情報屋がいた
「始末人さーん！」
『あまりその名を呼ぶなと言っているだろう。』
「いいでしょ、ここには俺とマスターしか居ないんだから。」
軽く溜息をつきながらカウンターに座っている情報屋の隣に座る
マスターに紅茶を頼むとすぐに出てきた
情報屋から資料の束を差し出される
「頼まれてたやつ！と言っても3日で調べられる程度のことしかないけどね。」
『3日でこれなら十分だ。』
ぱらぱらと捲り、ショッピと書かれた資料を読む
やはり依頼された女の元にいるらしい
じっくり資料を読む
この女は奴 隷商売人
気に入った人、主に男は売らずに手元に残す
どうやらショッピも気に入られたらしいな
気に入った人の中から強い人間を用心棒としてそばに置く
拠点は不明
始末するには大して苦労しないだろうが拠点が不明ではどこにいるか分からない
「始末人さん、このショッピって人気になるの？」
横から資料を見ていた情報屋が聞いてくる
『いや、そちらでは無い。こっちだ。』
依頼主から渡された女の写真を取り出しながら答えた
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詩紀(プロフ) - 上級階級じゃなくて上流階級じゃないっすかね (2022年11月28日 10時) (
レス) @page2 id: 8014baf7d5 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！頑張って下さい！！ (2021年11月22日 21時) (レス) @page43 id: 52f70d6a1c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - わお、細かいとこまで繊細に書かれておりますねえーすげー一生ついていくっす作者様のらいの兄貴！更新頑張ってくださいなー (2021年10月7日 23時) (レス) @page33 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - この話凄く大好きだったのでまた読めて凄く嬉しいです！これからも応援しています！！ (2021年7月17日 0時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
あお - わわ、、、お帰りをお待ちしておりました、、！また貴方様の素敵なお話を読めると思うととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2021年7月16日 19時) (レス) id: eb48003aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2021年7月10日 21時
