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「お待ちしておりました。こちらへ。」
約束の時間になり依頼人の所へ訪れると依頼人は玄関先で待っていた
裕福な家柄であるはずなのに依頼人自ら出迎えてくれるとは
よほど私を重要視しているらしい
こちらとしても有難いことではあるが
応接室のような部屋に通される
依頼人と向き合う形で座り使用人のらしい人が私の前の机に紅茶を差し出す
生憎このように出された紅茶や菓子は手を出さないことにしている
理由は単純
始末人を手中に収めたいと考える奴が少なくないからだ
こういったものには毒物や睡眠薬が混ぜられていることが多い
さっさと要件を切り出そうか
「本日は御足労頂きありがとうございます。」
『それで、依頼内容は。』
「貴方様に始末していただきたいのはこの女。」
見せられた写真には葉巻を加えた金髪の女が写っていた
一般的には美女と呼ばれる類に入る程の顔
男なら簡単に騙されそうだな
「この女は最近ここらで人 身売買を行っている者です。
貴方様もご存知でしょうが、この国での人 身売買はご法度でございます。」
『なぜ私にその依頼を？お前達で対処すればいいだろう。』
「最初はそうしようとしていました。
しかしこの女、行方が全くわからず最近になってようやく顔写真を入手したのです。
1度居場所がわかった時、人を送りましたが彼等は翌日無惨な形で発見されました。
どうやら相当な手練らしいです。」
行方知らず
用心棒
最近になってようやく顔写真を入手
なるほど、自分達の手には負えないと判断し私に依頼か
「貴方様ならどのようなことでもやっていただけると噂を聞き、こうやって依頼をしているわけです。」
『その依頼、確かに引き受けた。最善を尽くそう。』
「よろしくお願い致します。」
早々に依頼人の家を立ち去る
行方知らずの女を始末しろ、か
まあ情報屋に任せれば大丈夫だろう
館に戻り紅茶を入れて啜る
依頼人から貰った資料は机の上に放る
この女を見るにそんな手練だとは思わない
つまり傭兵か何かを雇っている可能性が高い
それとも共犯者か？
この女を始末するだけ
考えすぎるな、単純な依頼だ
コンコン、と扉をノックされる音が響く
入れと言えば彼らがぞろぞろと部屋に入ってきた
『何の用だ。』
「えっと、庭に出てもいいですかね…？」
『言っただろう、勝手に出ていっても構わないと。
言い方を変えた方が良かったか？お前達の自由にしろ。
お前達はいつまで奴 隷のつもりでいるんだ。』
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詩紀(プロフ) - 上級階級じゃなくて上流階級じゃないっすかね (2022年11月28日 10時) (
レス) @page2 id: 8014baf7d5 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！頑張って下さい！！ (2021年11月22日 21時) (レス) @page43 id: 52f70d6a1c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - わお、細かいとこまで繊細に書かれておりますねえーすげー一生ついていくっす作者様のらいの兄貴！更新頑張ってくださいなー (2021年10月7日 23時) (レス) @page33 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - この話凄く大好きだったのでまた読めて凄く嬉しいです！これからも応援しています！！ (2021年7月17日 0時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
あお - わわ、、、お帰りをお待ちしておりました、、！また貴方様の素敵なお話を読めると思うととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2021年7月16日 19時) (レス) id: eb48003aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2021年7月10日 21時
