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朝、目を覚まして体を起こす
昨日何回も街に行った疲労かやや体が重い
時計を見るといつも起きる時間より遅かった
疲労もあるが、寝る時間が遅くなったのも原因の一つだろう
ベットから起き上がり伸びをする
今日は新しい依頼人に会いにいかなければならない
外に出るための服に着替えて椅子に腰かける
その時、部屋のドアをノックされた
返事をすると黒髪赤目が顔を覗かせる
後には茶髪緑目と水色青目が着いてくる
その手には何かが入った皿を持っていた
『なんだ。』
「あの、朝ごはん作ったので良かったら…。」
そっと目の前の机にポトフが入った皿を置かれる
まさか私に作ってくれるとは思わず眉間に皺を寄せる
その様子を見てか3人は不安な表情を浮かべる
「毒とか入れてませんから…。」
『いや、別に疑ってはない。なぜ私にこれを？』
「助けてくれた恩を少しでも返したくて。」
『助けた？いや、それは違うな。ただ利用しただけだ。』
何か言いたげな彼等を無視してポトフをスプーンで口に運ぶ
凄く久しぶりの調味料の味が口に広がり喉を通らない
口を抑えて咀嚼する
さすがに目の前で吐くのは失礼だろう
口の中のものを喉に押し込む
「お口に合いませんでしたか？」
『いや…ただ私に料理を作る必要は無いとだけ言っておく。』
「何故？」
それを彼等に言う必要があるだろうか
だが恐らく、ちゃんとした理由を聞かなければ彼等は引き下がらないだろう
『あまり物を食べられないんだ。調味料で味がついたものは特にな。』
「病気ですか？」
『いや……どちらかと言えば精神的な方だ。』
「精神的？何かあったんです？」
ぐいぐいと人のプライベートに入り込もうとする彼等に溜息を吐く
私が彼等に身のうちを明かす理由も意味もない
同じように私も彼等のことを必要以上に知ろうとも思わないがな
『お前達が知る必要は無いだろう。用がないなら部屋を出ていけ。』
「…分かりました。」
何か言いたげな顔をして部屋を出ていく
残されたポトフを無理矢理喉に押し込む
食べ切るのに随分時間がかかってしまった
依頼人を訪れる道中で吐かなければいいのだが
最低限の荷物と武器を携える
彼等が持ってきたポトフが入っていた食器を片付けにキッチンへ行く
長らく使われていなかったキッチンは多少生活感を帯びていた
依頼人との予定の時間は正午
時間に間に合うように館を出た
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詩紀(プロフ) - 上級階級じゃなくて上流階級じゃないっすかね (2022年11月28日 10時) (
レス) @page2 id: 8014baf7d5 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！頑張って下さい！！ (2021年11月22日 21時) (レス) @page43 id: 52f70d6a1c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - わお、細かいとこまで繊細に書かれておりますねえーすげー一生ついていくっす作者様のらいの兄貴！更新頑張ってくださいなー (2021年10月7日 23時) (レス) @page33 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - この話凄く大好きだったのでまた読めて凄く嬉しいです！これからも応援しています！！ (2021年7月17日 0時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
あお - わわ、、、お帰りをお待ちしておりました、、！また貴方様の素敵なお話を読めると思うととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2021年7月16日 19時) (レス) id: eb48003aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2021年7月10日 21時
