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先に襲いかかってきた奴は勢いが良かったため蹴りを腹に1発入れる
刺客は自身がつけた勢いのせいで蹴りが腹にくい込み項垂れるように気絶した
後ろにいた刺客は頭を掴み地面に振り下ろす
と言っても気絶する程度でしか衝撃を与えていないので死ぬことは無いだろう
刺客は2人しか居なかった
普通なら誰から送られてきた刺客か問い詰めるものだが生憎興味が無い
私を恐れている人間は腐るほどいる
それをいちいち叩いている暇などない
はあ、と大きく肩を下げる
今の問題はこの2人の刺客の処理だ
私は依頼以外で人は殺さない
単純に面倒だからだ
そのためこういった刺客は街の入口辺まで捨てに行く
館の近くに捨てるとまた来た時が面倒だ
夜の間に街の入口に捨てれば朝誰かしら気がつくだろう
街の人は武装した人間を放っておく訳にもいかないだろうしな
「それ、殺したん？」
いつの間にか廊下から茶髪緑目の男がこちらを見ていた
1番警戒心が強い奴だな
もう1人茶髪緑目がいたが、そっちは警戒心こそあるがこの男ほどではない
『殺してはない。気絶させただけだ。』
「そいつらどうするん？」
『面倒だが街まで捨てに行く。』
そういうとあっそ、と言って大部屋の方へ戻って行った
何をしに来たのだろう
彼は人一倍敏感そうだから気配に気がついたのか
それにしてもよくここまで1人できたな
彼等を押し込んだ大部屋からこの部屋までは結構距離がある
その上、様子から刺客がいると分かっていて来たらしい
十中八九、仲間に危害が及ぶ前に片付けようとしたのだろう
仲間思いなのは良い事なのだろうが、今の彼奴には武器もないし体も衰えてるだろうに
武器をなにか与えるべきだろうか
しかし、与えたとしてその矛先が私に向いたら面倒だな
暫くは様子を見よう
刺客2人を街の入口辺りまで捨てに行く
煌々と輝く月をゆっくり見上げる
それはあの日、あの時、見上げた二日月のようにただ輝く
私には何もかも欠けすぎていると言われているようだった
思わず溜息が漏れる
言葉は時に呪いになる
館についてすぐに自室に戻る
彼らはもう寝ただろうか
いつまでも警戒してよく眠れないなんてこと起きなければいいのだが
彼等も一生私の面倒になるつもりもないだろう
さっさと自立して普通の人間らしく暮らして欲しいというのが本音だ
私としても他人がいつまでも家にいるというのは少し不快だしな
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詩紀(プロフ) - 上級階級じゃなくて上流階級じゃないっすかね (2022年11月28日 10時) (
レス) @page2 id: 8014baf7d5 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！頑張って下さい！！ (2021年11月22日 21時) (レス) @page43 id: 52f70d6a1c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - わお、細かいとこまで繊細に書かれておりますねえーすげー一生ついていくっす作者様のらいの兄貴！更新頑張ってくださいなー (2021年10月7日 23時) (レス) @page33 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - この話凄く大好きだったのでまた読めて凄く嬉しいです！これからも応援しています！！ (2021年7月17日 0時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
あお - わわ、、、お帰りをお待ちしておりました、、！また貴方様の素敵なお話を読めると思うととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2021年7月16日 19時) (レス) id: eb48003aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2021年7月10日 21時
