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『とはいえ国は簡単には手は出せない。
そこで私に依頼が来たと言うわけだ。
国は貴族に恐怖を与えなくてはいけなかったのだ。
生命の危機という恐怖をな。』
1度大きく息を吐く
どこまで説明するべきか悩むが、とりあえず全部説明しよう
納得してもらうにはそれが1番だ
『私が昨日の行ったのはオーナーの始末だけでは無い。
依頼人から頼まれた王家の紋が入ったカードを置くことで国が動き出したことを知らせることも含まれる。
その過程でオーナーを始末することで権力等の圧力ではなく、"国はお前達を殺すことができるのだ"と知らしめることを依頼された。』
政治的な圧力では貴族は恐怖を感じない
むしろ逆上し反発してくる可能性がある
だからこそ、オーナーには犠牲になってもらった
奴らに生命の危機を感じてもらうために
関わる貴族が少数なら告発して終わりだが多数に及ぶためそれが出来なかった
『私には依頼完遂のため確実にオーナーに接触し、始末する必要があった。
しかし事前の情報で貰ったのはあのオークションが昨日開催されることのみ。
会場の構造等は一切不明だった。
だからこそオーナーに会うためにお前達を買う必要があった。
私という存在を無下にできないようにするために。
目玉商品を高い値で買えば流石にオーナーも私を無視できないだろう。
契約と支払い、そして商品…お前達の引渡しのために裏にも侵入できるしな。』
彼等の表情を見るに大分納得してくれたらしい
これ以上説明することもないか
『これが私がお前達を買った…引き取った理由だ。』
「そう、ですか。」
『出て行きたいなら出ていけばいい。
私はお前達に興味はない。
が、引き取った者として支援はしてやる。
今すぐ追い出すこともしない、人間としての生活は保証してやる。
欲しいものがあるなら言え。善処する。』
利用させて貰ったしな、と付け足して背もたれに上半身を預ける
「欲しい、もの……。」
黒髪赤目は俯いて何かを考えている
他の5人も同様に
お互いの顔をチラチラと見て口を噤んでいる
『なんだ、言え。』
「あいつら。」
口を開いたのは金髪水色の瞳を持つ男
その目は真っ直ぐ私の瞳を見ていた
「俺らの仲間が欲しいって言ったら、どうするんや。」
仲間、と言うと元我々国の幹部のことだろうか
つまりこいつは私にバラバラになった仲間を集めて欲しいと言いたいらしい
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詩紀(プロフ) - 上級階級じゃなくて上流階級じゃないっすかね (2022年11月28日 10時) (
レス) @page2 id: 8014baf7d5 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！頑張って下さい！！ (2021年11月22日 21時) (レス) @page43 id: 52f70d6a1c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - わお、細かいとこまで繊細に書かれておりますねえーすげー一生ついていくっす作者様のらいの兄貴！更新頑張ってくださいなー (2021年10月7日 23時) (レス) @page33 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - この話凄く大好きだったのでまた読めて凄く嬉しいです！これからも応援しています！！ (2021年7月17日 0時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
あお - わわ、、、お帰りをお待ちしておりました、、！また貴方様の素敵なお話を読めると思うととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ずっと応援しています！ (2021年7月16日 19時) (レス) id: eb48003aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2021年7月10日 21時
