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ホソクに支えられながら夜道を歩く
あー……思ったより飲みすぎてるのかも
足元が軽くふらつく
住んでいるアパートの近くにあるコンビニが見えてくると
「ヌナ、どうする?水とか買っとく?」
気のきくホソクがそう聞いてくれる
「んー、水は……家にあったと思うー。大丈夫ー、ありがとー」
よろよろしながらコンビニの前を通り過ぎた瞬間
「…………Aヌナ?」
後ろから声をかけられ、振り返る
するとそこには
1ヵ月前に私の元を去った彼が立っていた
「…………グク…………」
ぽろっと名前をこぼすと
「え?ヌナ、知り合い?」
私を支えてくれているホソクが交互に私たちをみた
「……うぅん。なんでもない、行こうホソク」
グクから目をそらし、再び歩き始める
…………なんで
1ヵ月間、連絡もなければ
会うことすらなかったのに
なんでこんなとこにいるのよ……
もうすぐアパートに着く、というところで突然後ろから腕を掴まれた
「……っ待って」
振り向かなくても、誰かすぐわかる
「……離して」
そう言って腕を振り払おうとするが、なかなか外してくれない
それを隣で見ていたホソクが
「え、っと……とりあえず腕離してくれる?えーっと、君は一体…?」
そう声をかけると
「……この人の彼氏です。だから、あなたが離してください」
グクがホソクを真っ直ぐに見ながらそう言った
「え?あれ?ヌナ、そうなの?」
…………は?
「…………何、言ってんの?」
呆気に取られたホソクが私を支えていた腕の力を緩めると、その瞬間グクに引き寄せられる
「ちょっ、なに?!」
「あとは僕が送って行くんで」
そう言うと、私の腕を掴んだまま歩きはじめた
「離して!!……っあ!!」
足がもつれて転びそうになり、そのままグクに抱えられる
その時チラリと見えたホソクの口元は笑っていて
「すなおになれよ」
そう、動いた気がした
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作者名:くたびれママ / みんみん x他2人 | 作成日時:2016年5月28日 0時