185話 ページ46
『広間…???』
Aが椿に連れてこられたのは普段皆が集まっている広間だった。
加州たちが操られてから刀剣達は二派に別れてしまい、集まることも最近はなかった。
椿は不思議な顔をしてるAを気にせず、襖を開けた。
中には操られている加州たちがいた。
『え、き、きよ加「主〜!!!」
椿「ふふ、どうしたの?」
加「主遅い!…何でこいつも??」
今までにない冷たい視線。そして何よりも、椿を主と呼んだことにAはショックを受けた。
椿「あ〜…あのね、Aちゃんがこの本丸を譲ってくれないって……」
『…は?』
いきなりの態度の変わりようとそのセリフにA
は驚いた。
同情を買うかのように涙を浮かべ、己の美貌を利用しあざとく媚び売った。
椿「清光くんたちも、私を主って認めてくれたのに…清光たちは私のものだって怒鳴ってきて…っ」
『ちょ、な、何を「ねぇ、あんたさ」っ!』
バシッ
加「いい加減この本丸から出てってくれない?」
思いっきりのビンダにAは尻もちついた。未だに加州に殴られたことに頭が追いつけてないのか、硬直したままだった。
その隣で椿は泣いている振りをしながらくすくす笑ってた。
鶴「前から我慢してたんだが、そろそろこっちも限界だ。弟を連れてさっさと出ていけ。」
包「もう顔も見たくないもんねー」
前「主君を傷付ける人は許しません。」
平「五虎退たちも騙して、一体何がしたいんですかっ!」
椿「だそうですよ?いい加減、私に譲ってくださいよ。
誰も、あんたを望んでいないわ。」ニヤッ
Aはビクッとその言葉に反応し、フラフラと立ち上がった。
『…それ、皆さんの本心ですか?』
真っ直ぐと、Aの視線は加州たちの目を捉えた。
ーーーー
堀「何で気配が無いんですかっ!?」
和「まるでこの本丸に俺たちしかいないようだな……」
どこを探し回っても見つからなかった。Aも、操られている刀剣達も。
気配すら感じられない。
石「まさか……」
「「「ま、まさか??」」」
青「……結界だね。」
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作者名:めい | 作成日時:2020年7月4日 19時