161話 ページ22
『瑠衣……』
そっか…知らないうちにこんなに我慢させちゃったんだね…っ。
悩み事の原因は、私だったんだ…。
弟「お姉ちゃんはっ、ずっと僕と一緒にいたのに!でも、最近はお兄さんたちといて、僕にかまってくれない!!」涙目
『っ……瑠衣、ごめんね?お姉ちゃん、ちゃんと瑠衣のこと構ってあげられなかった…』ギュッ
弟をこんなに寂しがらせるなんて、お姉ちゃん失格だよ。
弟「ヒクッ お姉ちゃんは、僕のだもんっ 」ギュッ
いつもならこの可愛さに悶えるんだけど、今はちょっと違う。
私は瑠衣が大切。命と同じくらい大切、いやそれ以上。
でも、いつの間にかここにいる皆も瑠衣と同じくらい大切な存在になった。
ここの主…審神者になった以上、弟だけを贔屓してはいけないと思う。
『瑠衣、これからは寂しくなったらすぐお姉ちゃんに言うんだよ?皆で一緒に遊ぼうね!』ニコッ
まだ幼い瑠衣には伝わらないかもしれないけど、これは自分に言い聞かせてる。
前の私なら迷わず瑠衣を選んでた。でも、今選べって言われたら多分選べないと思う。
私には " 皆で " っていう選択肢しかない。
大丈夫、瑠衣だってここの皆にすごく懐いてるし、たまに私より皆のことの方が好きなんじゃないかって不安になる時もあるもん!
仮に私がどうしても瑠衣の傍にいてあげられない時でも、皆がいれば瑠衣も寂しくならないはず!!
って思ってたのになあ……
弟「っ違うよ!お姉ちゃんは僕だけのお姉ちゃんなの!!」
初めて、瑠衣が私に声を荒らげた。こんな瑠衣、見たことない…。
『瑠衣、お姉ちゃんはちゃんと瑠衣のお姉ちゃんだよ?』
弟「じゃあお姉ちゃんは僕とだけ遊んでよ!!」
『瑠衣……それはダメだよ。』
弟「ぇ…な、なんで……っ!!」ポロッ
泣いている姿を見ると胸が締め付けられる。でも、姉としてちゃんと言わないと。
『お姉ちゃんは瑠衣も大好きだし、他の皆も大好きなの。だから、皆平等だよ!ね?』ニコッ
瑠衣は私がこうしてちゃんと説明すると、ちゃんと納得してくれる。稀にする口喧嘩だって、数十秒で仲直りする。
弟「〜〜〜っお姉ちゃんのバカァ!!!」
『え、ちょ、瑠衣っ!!!』
でも、こんなのは今までで初めてかもしれない。
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作者名:めい | 作成日時:2020年7月4日 19時