REPARO 17 ページ17
足が重い。
Aの顔は青かった。
スリザリンの席に着くまでに何人もの生徒達からの視線が突き刺さる。
それに兄弟も混じっている事を知っていた。
やっとの事で席に着くと、スリザリン生はAから遠ざかった。
コソコソという小声での話し声が嫌でも耳に入る
｢血を裏切る者が私達の寮に入るなんて……｣
｢穢らわしい…これじゃ私達まで彼と同類みたいだわ！｣
｢ウィーズリー家は代々グリフィンドールじゃなかったのかい？｣
その言葉の数々はAの頭に重くのしかかった。
どうして
なんで
僕がスリザリンなんて
色んな思いが頭を過ぎる。
しかし、ドラコ・マルフォイの言葉によって遮られた。
｢へぇ……血を裏切る者がスリザリンに入るとはな。おめでたい事じゃないか。君一人だけはアイツらとは違うんだろう？心から歓迎するよ｣
不敵な笑みを浮かべてドラコはAに手を差し出した。
『…………』
震える身体を抑えてドラコを睨みつけた
Aの喉には何も通らなかった。
目の前のご馳走を前にしても手に取ろうとはせず、始終下を向いていた。
デザートも跡形もなく片付けられた所で校長、アルバス・ダンブルドアが話し始める
その声もAの耳には通っていなかった。
｢さあ、諸君、就寝時間。かけ足！｣
校長がそう言うとスリザリンの監督生は立ち上がり、一年生を引率し始める。
｢ついてこい｣
大広間を出て、薄暗い石段を下りる。
生徒たちが床を踏む足音が大きくこだまする。
迷路のような廊下を引率する監督生の後ろを着いて行き、奥へ奥へと地下深く入って行った
すると、湿ったむき出しの石が並ぶ壁の前で監督生は立ち止まった。
一年生は何をするんだと言わんばかりに目の前の石壁を見る。
監督生は石壁に向かって言った。
｢ 狡猾 ｣
壁に隠された石の扉がするすると開く。
その光景に一年生は目を見開いて、驚いた
｢ここは合言葉を言えば入れる。定期的に変わるから用心しろ｣
スリザリンの談話室は天井の低い細長い地下室で、壁と天井は粗削りの石造りだった
天井からは丸い緑がかったランプが吊るされており、壮大な彫刻を施した暖炉が音を立てて、燃えていた。
｢向こうが女子寮、こっちが男子寮だ。一部屋四人ずつ。明日から授業が始まる。点を減らすことが無いよう、気をつけたまえ。以上。｣
監督生はそう言うと男子寮へと上がって行った。
続く (更新停止中)
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未完成な考察者(プロフ) - 新作の通知が来て飛んで跳ねて落ち着いたので見に来ました。初見ですけどすごい好きです (2022年10月24日 21時) (
レス) @page17 id: 660614e350 (このIDを非表示/違反報告)
oyz031(プロフ) - とても面白く永遠に読めてよかったです。続き待ってます。 (2022年10月23日 16時) (レス) @page17 id: b0d40fc9d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りばーれ | 作成日時：2022年8月12日 14時
