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困ったな〜この可愛い鈍感ちゃんは。

分からないかな?

好きな人も大切な人も一人しかいないのに


あーあ、今がチャンスだと思ってせっかくの時間を楽しんでるのに、見てるんだな〜。

視線を感じるよ。
そんなに気になるなら回りを振り切ってこっちに来たらいいのに。


「じゃあさ、受け取ってもらえなかったら、山田が貰ってくれる?」

「……」


困った顔して悩んでる。

その顔も可愛いけど、ちょっとショックだな

仕方ない。最終手段だ。


「俺を助けて?」

「助け、……分かりました」


助けてって言えば、君は断れない。

ギリギリの成績だった君を赤点から救った恩人なんだもんね?
(前にそう言われた)


さて、そろそろ行きますか。


「また後でね」

「はい!」


去り際もう一度君に顔を近づけて耳元で「教室で待ってて?」と言えばそんな感情がなくても照れ屋な君は耳を真っ赤に染めて、おまけに甘い香りがする。

裕翔、悪いけど俺が貰っちゃうからね?

回りに愛想笑い振り撒きながらチラチラこっちを気にしてさ。

◇→←◇



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作者名:有岡夢莉 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年3月4日 16時

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