恋、始めまして『染谷勇次郎』

ないん ページ10

足音を消して階段を静かに降りる









ほんっとチャレンジャーなことしてしまったよ.....これで幽霊だったらどーすんの。失神どころか魂飛んでくよ？幽霊の新入りになってしまうよ？








.......それだけはいやだぁ.....









貴「もしもーし......」








音のする方へ足を運ぶとそこはキッチンだった





ライトを消して息を飲む。壁に貼り付いて目だけを出すと









貴「.......！？.....っ...！..」









思わず言葉を失った









だって＿＿＿そこには









勝手口にかかる、動く影があった








勝手口の扉は少しばかり開いていて。息をするのも忘れてしまう









嘘.......でしょ？.....ははは.....




力が抜けて、後ろの壁によりかかると。ｶﾞﾀﾝ、と音が出た






貴「.....っあ！」









慌てて口に手を当てる






でも時すでに遅し。影はﾋﾟｸ、と少し動くと此方へ方向転換して向かってきた









冷や汗が止まらない







貴「......ぁ......」









その影は地面に少しかがんだ




まるで、足に力をこめるように









........





？









........！！







まさか、こっちに飛んで＿＿＿









ﾋﾟｮﾝｯ









貴「っ....うぎゃあああ！！！」









ああ、ごめんよ勇次郎。絶対今ので起きちゃったと思う









私は取り合えず逃げようと2階へ上がった

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