11 [壮馬side] ページ13
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俺が、初めてこの人を見たのは3年前だった。
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収録現場へと向かう途中。
なんとなく、ピアノの音が聴こえた気がした。
そこで、ピアノの音の在り処を辿っていった。
たどり着いたところにあったのは、普通の家の10倍ぐらいのとても大きな豪邸だった。
たまたま窓を開けていたのか、2階だったけど、外から家の中が見えた。
そこに居たのは、ピアノを演奏する1人の女の子だった。
その子は、藍色っぽいリボンを付けていたのが、俺から見た特徴。
だけど、ピアノが終わって、虚しくなった。
せめて苗字だけ見ておこうって思って、表札の方にきた瞬間、さっきの人が出てきた。
紡「えっと・・・・、どちら様ですか?」
「あ、あの・・・───「紡祈ー」」
ピアノが綺麗だったって言おうとした瞬間、誰かの声に遮られてしまった。
「兄さん、ちょっと待ってー!」
「あ、あの・・・・!」
紡「?私ですか?」
「ピアノ・・・・綺麗でした」
紡「え・・・?」
「それでは・・・・!」
ちょうど、苗字も名前も分かったから、急いでその場から離れた。
"雅楽川 紡祈"
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そして、3年後。
この人が目の前に現れた。
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作者名:藍花 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3c8fc251461/
作成日時:2018年7月20日 14時