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遠くなっていく臣くんの背中に向かって、私は大きな声で叫んだ。
『置いていくんかいー!』
臣くんはキキーっと大きなブレーキ音を立てて止まった後に勢いよくこちらを振り返った。
広臣「ほんとに降りるんかい!!」
臣くんが大きな声でそう叫び、その様子が可笑しくてお腹を抱えて笑っていると彼も笑いながら自転車を引いてこちらに戻ってきた。
広臣「笑いすぎでしょ。笑
あといつの間に降りたんだよ。全然気が付かなかった」
やっと笑いが収まってきた私を鼻で笑った臣くんは自転車を乱暴に横に倒し、少し休憩してくかと言った。
『ちょっと!炭酸とか入ってるのに』
広臣「わりぃ。笑」
ちっとも悪いと思っていなさそうな笑みを浮かべてから臣くんは地面にお尻をつけた。
私も同じように地面に座りこもうとすると、臣くんが花火が入っていたビニール袋をこちらに渡してくれた。
広臣「けつ汚れるよ」
『臣くんも』
広臣「俺はいいの。」
高校生にしてジェントルマンとは登坂広臣恐るべし。
好意に甘えて、ビニール袋の上に座り込んだ。
木々が生い茂る山道の地面は少しだけじめっとしていて、けれど木の間から吹く風は火照った顔を少しだけ冷やしてくれた。
広臣「ねえねえ」
『なに?』
広臣「Aって呼んでいい?」
『え、、いいけど』
広臣「うん。Aも臣でいいよ」
いや、それはちょっと。私がそう返すと、臣くんは何で?って不満そうな顔をこちら見向けた。
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葵(プロフ) - なつまつりさん» コメントありがとうございます!共感のお言葉嬉しいです(*^^*)更新は遅いのですが良かったらこれからも見てやってくださいm(_ _)m (2019年10月3日 20時) (レス) id: 8a8cdb1742 (このIDを非表示/違反報告)
なつまつり(プロフ) - 初めてコメントします。EXILEさんのSummer time love!私も青春真っ盛りの高校時代に良く聴いていました。お話が曲にピッタリで、私も夏が好きなのでとても楽しいです。 (2019年9月29日 23時) (レス) id: f5235ef8fc (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - さこさん» さこさんありがとうございます(;_;)!これからもどちらもよろしくお願いします( ´ ▽ ` ) (2019年9月7日 9時) (レス) id: ea5accdc2b (このIDを非表示/違反報告)
さこ(プロフ) - LINE@楽しかったです(^^)9日から〜のLINE@も楽しみにしてます(^^)このお話の続きも楽しみにしてます(^^) (2019年9月6日 22時) (レス) id: d95e73f21b (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - atokさん» 実はそうなんです(._.) (2019年5月23日 8時) (レス) id: ea5accdc2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2019年4月1日 22時