【ⅾ!】あなたの人生を歩みます。Ⅰ (ページ10)

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最初はただの好奇心だけでパーティに参加すると言ったが、
当日彼女を初めて目にしたとき、改めて来てよかったと思った。

A・エレノア

ルミエール王国の現国王に一番近い存在であるエレノア家の長女であり、現在は時期国王第一候補とも言われる。
ローズクォーツ色の特徴的な綺麗な髪にセレニティ色の瞳。
そしてそのドレスを着るべきして生まれたのかというくらい
着こなしている赤いマーメイドドレス。
耳にはなぜかお淑やかに揺れているように感じる薔薇のピアス。

全てが計算されつくしているかのごとく美しかった。

os「綺麗すぎてみんな言葉失ってるなぁ…笑」

tn「・・・(赤いドレス･･･似合いすぎとちゃうか････)」

shp「ここにも圧倒されてる人おる･･･。」

我々国からきた僕たち4人も圧巻されている人のうちに含まれている。
というか見惚れない人なんていないだろう。
そこらへんの王族・貴族の娘たちでさえ見惚れているくらいなのだから。

shp「まあワイはあの隣にいる水色頭が気になって仕方ないですけどね。」

os「ショッピくんは素直じゃないなぁ笑」

「くっそ、チーノ変われよ、あいつ。」

tn「・・・(絶対話しかけられない･･･)」

トントンへのダメージはだいぶ大きそうだ。

現国王からの挨拶と、エレノア家の当主であるA様のお父様からの挨拶が終わり乾杯が行われた。各々が少しずつ動き出し、腹の探り合いが始まる。

もちろん我々のところへも色々な国の方が挨拶しにきてくれるが、
オスマンとトントンがうまく対応してくれているおかげで
ショッピくんと一緒に後ろに回って周りを見渡していた。

shp「話しかけにいかないんすか？」

「あのお嬢様？」

shp 「チーノいるし、話しかけやすそうだけど･･･」

「まあ、もう少し様子見かなぁ。まだまだパーティは始まったばっかりだからね」

shp「これが大先生の余裕ってやつか。」

「ふっ、まぁな」

os「ちきってるだけでしょ」

「マンちゃん、辛辣」

os「まあ、ここぞというときに行けばいいさ。必ずその時はやってくるから。」

普段大きく開くことのないオスマンの目が
少しだけ開いて遠くを見つめているのをみるかぎり、
このパーティで何かが起こることを察知しているのだろうか。

A様のお兄様が亡くなったのも
このようなパーティの場だったっけか。

そういえば・・・

ちょうど1年くらいまえの同じ時期だったような。