【ⅾ!】あなたの人生を歩みます。Ⅰ (ページ23)

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息苦しさにAははっと目を覚ました。

オリバー「Aちゃん、おはよう。」

この狂人はどうやら相当Aの苦しむ顔が好きらしい。

「やめて‥･っ･･･ください･･･ぁっ･･･」

オリバー「ふふっ、Aは僕だけのものだもんなぁ…。

はははっ、僕の手の中にずっと閉じ込めておくんだからなぁ」

気味の悪い手つきでAを撫でまわし
また首を絞めて苦しむ顔を見ては嬉しそうに頬を赤らめる。

部屋からは一歩もだしてもらえず、食事も自分で食べることを許されず、お風呂も必ずあのメイドがやってきてオリバー監視のもといれられる。

手こそだされないものの、首ばっかり絞められるもんだから首には手の跡がつくようになった。その跡を見てオリバーがさらに喜んだのは言うまでもない。

Aの精神は確実に蝕まれていった。

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zm side___

お城に潜入してから1週間が経とうとしている。
持ち込んだ最低限の食料も底をつきそうなのでそろそろ引き上げなければいけない。

　
一連の行為は全てダクトのゾムには筒抜けだった。

会話こそ聞かなかったものの、そこそこ偉そうに見える人物が美しい花のような女性の首を絞めている場面に遭遇するなんて予想外だった。

女性の見た目からして間違いなくあれがA様だというのがすぐにわかった。

潜入任務だからこそすぐに彼女を助けてあげることができず歯がゆい気持ちでいっぱいだった。王子の趣味に付き合わされ、一日に何度もキスをされ首を絞められ、時に殴られ。苦しんでいるお嬢様を見ているのはとても辛かった。

早く決定的な情報や弱点を見つけて国に帰って助け出したかった。

足早に帰るかもう少し粘るかゾムが悩み始めたその夜、いつものようにキスをして薬を飲ませてAを寝かしつけると王子はいつもとは違う行動をとった。
いつもはAを飽きるまで見つめたあと首についている跡を撫でて自分もベッドに入って寝るのだがその日は違った。

部屋からでていった王子をダクト経由で追いかけると執務室のようなところへ向かった。

オリバー「そろそろ良い時期だろう。」

そうつぶやく王子の手には１つの書類が握られていた。

その書類に何かを書き足したあと引き出しに大切そうにしまって寝室に戻っていった。