続＊突然恋愛 ページ27
「ねねっ、コイバナしよー！」
始まった。修学旅行の夜といったらまず定番の恋のお話。女子って忙しいね、なんて。自分もけっこうコイバナが好きだったりする。
「幸埜はなんで星降を好きになったの？」
「や〜部活の帰りによくサッカー部見かけてさ。それ見てたらいっつも星降と目が合うの。しかも目があったあと星降がさ、こっち見て軽くにこって笑うの！ それでもうどきゅん！」
「マジか！ いいなぁ！ 星降イケメンだよね、てかサッカー部の彼とかウラヤマ〜」
「Aは？」
「えっ?!」
急に話をふられて戸惑っていると、幸埜たちがニヤニヤしはじめる。
「な、なにニヤニヤしてんの……私好きな人とかいないよ」
「おさななじみは？ ほら、西野空！」
「あーそれあたしも思った！ 仲良さげじゃん」
「宵一?! ないわ！ いちばんない！ タイプじゃないもん、あんなん」
えぇ〜とみんなが文句を言ってうるさいので、「みんなのタイプは？ てかクラスでさ、この人となら付き合えるかもって人あげてみてよ」となかば強引に聞いてみた。
「タイプも付き合える人も星降」
「タイプはこども好きな人で、付き合えるかもってやつは喜多だな〜」
「タイプは優しい人ならいい！ 付き合えるかもって人は特にいなーい」
こうしてコイバナは終わった(終わらせた)。
みんなが寝てから、自分だけ寝つけなかったので窓のほうへ椅子を持って行き、そこに座った。
三階のこの窓からは暗い空に明るいけどぼやけている月と、自分たちが泊まっているホテルの庭も見えた。
そこで二つの黄色いものとピンクのものを見た。動いている。……人間だ。え、待って、幽霊とかじゃないよね。
怖がりながらもそれを見続ける。
あ、こっち向いた。あれ？
あの顔ってもしかして、……喜多と星降、そして宵一？
ホテルを抜け出して庭を散歩なんて、三人のあの頭の明るさでよくやろうと思ったなぁ。そんなことをぼんやり考えながらも、先生に見つかんないでよという心配もしていた。
なぜか宵一の顔だけが鮮明に見えた。
おさななじみだからかなと思ってふっと笑ったけど、やっぱり違う。
これって恋だと思う。
さっきのコイバナでAは？ と聞かれたときにぱっと思い浮かんだのは宵一のあのため息をついたときの顔だった。
昔から、隠せないのに平気で嘘をつく宵一をバカみたいと思ったときもあったけど、それと同時に嘘をつかないでほしいという思いもあった。
嘘をつく宵一を見るのは、つらい。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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御津(プロフ) - 棗野 ｡さん» あの、すいません。最近めっきり更新をなさっていない様なのですが、大丈夫でしょうか？受験で忙しいであろう所こんな書き込みをしてすいません…早めの返信、お待ちしてます… (2016年10月24日 13時) (
レス) id: cf5df0bfea (このIDを非表示/違反報告)
ラハル - どのお話もとてもおもしろかったです！私は切ないお話を書くのが苦手なのでうらやましいです！！爽やかな風丸もいいけどヤンデレ風丸もいいですね。つづきまってます＾＾あ、あとリクで不動をお願いしてもよろしいでしょうか？ (2016年6月4日 18時) (レス) id: 72f2e436b7 (このIDを非表示/違反報告)
御津(プロフ) - お話見ました！風丸さんの心情を考えると少し切なくなりますね…次回更新も応援しております！ (2016年6月2日 19時) (レス) id: cf5df0bfea (このIDを非表示/違反報告)
御津(プロフ) - 棗野 ｡さん» 受験お疲れ様でした！今回のお話も凄く面白かったです。足取りが重いって事は、風丸も風邪を引いたって事ですかね…？次回更新も応援してます！ (2016年4月3日 13時) (レス) id: 96c409f13d (このIDを非表示/違反報告)
神子 - 棗野 ｡さん» 今回の話もとても面白かっです！風丸がこれからどうするのか続きが気になります…！ (2016年1月24日 19時) (レス) id: 1303644707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗野 。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/simeyo/
作成日時：2013年6月9日 22時
